「繊細さん」しんどい5月、在宅でメール語尾にも気疲れ

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吉沢英将
写真・図版
HSPを自認する20代の会社員女性。いまは復職し、時短勤務している=2021年4月30日午後6時54分、東京都内、吉沢英将撮影
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 大型連休が終わった後の5月は、誰でもちょっと気が重い。「5月病」とも言われるこの時期、より心と体力をすり減らす人たちがいる。HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)という気質を抱える人たちだ。実は5人に1人があてはまると言われ、近年では「繊細さん」とも呼ばれている。どんな苦しみを抱えているのか、2人の当事者に会ってじっくり話を聞いた。

 HSPが広く知られるようになったきっかけは、2018年出版の「『繊細さん』の本」(飛鳥新社、武田友紀著)。HSPに特有の疲れやストレスについて紹介し、これまでに50万部以上発行された。以来、類書も多数出版されている。

HSP、四つの共通点

 「十勝むつみのクリニック」(北海道帯広市)の長沼睦雄院長は、日本で数少ないHSPの臨床医だ。長沼院長によると、HSPは1996年に米国の心理学者が提唱した概念だ。

 音やにおい、人の気持ちといった刺激に対し、①深く丁寧に考える②過剰に刺激を受けやすい③共感力が高い④ささいな刺激を察知する――という四つの特性全てを備える人を指す。

 病気や障害ではなく、診断される病名でもないが、5人に1人があてはまる気質と言われているという。

 長沼院長は、HSPと接してきた経験を踏まえ、「休んでいても連休が明けてからの仕事が心配で、頭が休まらないままの人は多い。体調を崩しやすくなる」と話す。

「複数の仕事、一気に押し寄せる感覚」

 フィットネスジムの運営会社で働く東京都大田区の20代女性は、昨年からHSPのカウンセリングに通う。医師からもHSPの傾向があると指摘されており、連休明けは「何十段もの階段を上るような苦行」だと話す。

 苦い記憶を教えてくれた。

 2018年、当時の仕事は店…

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