衆院選間近の都議選、国政変えた歴史も 告示まで1カ月

東京都議選2021

岡戸佑樹
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 6月25日の告示まで1カ月に迫った東京都議選(7月4日投開票)は42選挙区で127議席を争う。10月までには実施される衆院選の前哨戦になる見込みで、前回、小池百合子知事率いる都民ファーストの会の躍進で、歴史的な敗北を喫した自民党は今回、公明党選挙協力を取り付けた。自公で過半数を奪還できるのか。昨年の知事選で自公の実質的な支援を受けた小池氏がどこまで都議選に関与し、都民ファが最大勢力を維持できるのかが焦点となる。

 前回改選前の57人から大幅に減らした自民(現25人)はこれまでに60人を公認し、第1会派の奪還を狙う。前回、都民ファを支援した公明(同23人)は公認する23人全員の当選が目標だ。都民ファ(同46人)はすでに45人を公認して勢力維持を目指す。共産党(同18人)は31人を公認して勢力拡大を狙い、立憲民主党(同7人)も公認27人、推薦5人を擁立して大幅増をうかがう。日本維新の会9人、国民民主党4人、古い政党から国民を守る党が2人、れいわ新選組は3人を公認する予定だ。

 都市型選挙である都議選は、これまでも直後の国政選挙の先行指標になると言われてきた。1993年は、細川護熙元首相が前年に結党した日本新党が都議選で2議席から20議席に躍進。翌月の衆院選でも35議席を獲得し、55年体制の崩壊と政権交代につながった。

 民主党(当時)による政権交代の前哨戦となったのは2009年。麻生太郎内閣の支持率が下がる中、「東京から政権交代を」と訴えた民主が都議選で初の第1党となり、自民、公明両党を過半数割れに追いこんだ。翌月の衆院選で民主は308議席を獲得して政権交代につなげた。

 一方、安倍晋三首相による経済政策アベノミクス」が問われた13年の都議選では、自民と公明の候補者が全員当選を果たした。民主は翌月の参院選で、参院第1党から転落。衆参ねじれを解消した安倍首相はその後、7年の長期政権を築いた。

 今回の都議選も五輪開催の賛否に加え、菅義偉政権の新型コロナ対応やワクチン接種への評価が争点になるとみられる。菅政権は初の国政選挙となった4月の衆参3選挙で、不戦敗を含め全敗し、都議選の結果次第では、9月末で任期満了となる自民党総裁選や、次期衆院選にも影響を与える可能性がある。

 昨夏の都知事選で再選された小池氏への評価も改めて問われる。小池氏は前回都議選に向けて、都民ファを結党。受動喫煙防止条例の制定や待機児童問題などへの取り組みとともに、知事自らが議会に第1会派を築いた政治手法も論点となりそうだ。(岡戸佑樹)