五輪中止、経済損失は1.8兆円 野村総研が試算

伊沢友之
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 今夏に予定される東京五輪パラリンピックが中止された場合の経済的な損失は1兆8108億円、無観客で開催した場合の損失は1468億円とする試算を25日、野村総合研究所の木内登英氏がまとめた。

 試算では、東京都が2017年に公表した大会の直接的な経済効果1兆9790億円をもとに、海外客の受け入れ断念などの影響を加味。そのうえで、国内客を受け入れて開いた場合、運営費で1兆2070億円、チケット販売で900億円、関連グッズや新しいテレビの購入で2910億円などの経済効果があるが、中止すれば、これらがすべて失われるとした。

 ただ、中止でも、損失額は昨年度の名目国内総生産(GDP)の0・33%で「景気の方向性を左右するほどの規模ではない」などと指摘。緊急事態宣言の方が影響は大きく、昨年4~5月の初回は約6・4兆円、今年1~3月の2回目は約6・3兆円の損失につながったとしている。五輪の開催や観客制限は、新型コロナウイルスの感染リスクを考え、選手らや国民の生命、安全を守る点から判断されるべきだとした。(伊沢友之)