原発「建て替え・新増設を」 エネ計画改定に自民提言案

長崎潤一郎、新田哲史
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 今夏にも改定されるエネルギー基本計画をめぐり、自民党の総合エネルギー戦略調査会(額賀福志郎会長)は25日、原発のリプレース(建て替え)や新増設の推進を盛り込むよう求める提言案をまとめた。政府はこれまでリプレースや新増設には慎重な姿勢だが、影響を与える可能性もある。

 提言案は25日の調査会でおおむね了承された。近く政府に提出する。2030年度に温室効果ガス排出を13年度比で46%減らす目標などを受け、発電時に二酸化炭素を出さない再生可能エネルギーや原発を最大限活用すべきだとしている。

 現在の基本計画では30年度の電源構成を原発20~22%、再生エネ22~24%としている。提言は原発の比率を維持・強化すべきだとしたうえで、「リプレース・新増設を可能とするために必要な対策を講じる」よう求めた。再生エネは「主力電源として最大限導入」すべきだとしている。

 30年度に原発20~22%を達成するには、いまある原発36基(建設中の3基含む)のうち、30基弱の再稼働が必要とされる。東京電力福島第一原発の事故後、安全基準が厳格化され、再稼働したのは9基だ。

 提言は原則40年の運転期間制度の見直しも視野に、「長期運転の方策についての検討」も訴えた。

 梶山弘志経済産業相は25日の会見で「既存の原発の再稼働を進めることが重要で、現時点では新増設、リプレースは想定していない」と述べた。将来的に「原発ゼロ社会」をめざす公明党も、新増設などには慎重だ。

 7月の都議選や今秋までに行われる総選挙への影響を懸念する声も自民党内にある。25日の調査会でも、現在の基本計画にある「可能な限り原発依存度を低減する」との表現が提言案にないことに対し、「残すべきだ」との意見があった。

 自民党の「2050年カーボンニュートラル実現推進本部」(本部長・二階俊博幹事長)も24日、原発の早期再稼働や新増設を求める緊急決議をまとめている。(長崎潤一郎、新田哲史)