文系と理系なぜ分ける? 政治学者の「NO」のその理由

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勝田敏彦
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 生命はどこからきたのか。眠るとはどういうことか。素粒子の世界を支配する法則は何か――異なる分野だが、いずれも基礎的な探究を進める科学者の議論に、まるで畑違いの政治学者が加わると、どんな化学反応が起きるのだろう。どんな新しい視点が生まれるだろう。

 「こんにちは。私は、理系の人間ではありません。思い切りずーっと文系の研究をやってきた人間なんです。そんな人間が今出てきて、どうやってまとめるのか、どういうふうな関係があるのかと思われている方、いらっしゃると思います」

 話をこう切り出したのは、東京工業大リベラルアーツ研究教育院の中島岳志教授(46)だ。2月28日、オンラインで開かれた講演会「起源への問い」の討論でのことだ。

 今回が6回目の「起源への問い」では数学、物理学、生命科学といった基礎科学の研究者の話に哲学者ら人文科学の研究者が加わる。アーティストとして自主的な活動をしながら、東京大カブリ数物連携宇宙研究機構で広報を担当する坪井あやさん(45)が提案した。今回は中島さんが招かれたというわけだ。

 中島さんは紙を1枚取り出した。三角形が描いてあるように見える。そして問う。「これは何ですか」

 「政治学の授業で必ずやるんですが、理系の学生さんがきょとんとするんですね。もちろんあの図形の名前が思い浮かびますよね――でも本当に三角形と言えるでしょうか」

 三角形は、数学的には内角の…

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