五輪とコロナ、為政者は「答責性」自覚せよ 井上達夫氏

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構成・藤生京子
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 新型コロナウイルスの感染拡大が収まらない中、東京五輪パラリンピックの開催が危ぶまれている。開催の方針を変えないとする政府の説明は、国民に届いてきただろうか。法哲学者の井上達夫・東京大名誉教授(66)に聞いた。

 五輪をめぐる直近の世論調査をみると、中止と再延期を求める意見が合わせて約8割という結果もある。だが菅義偉首相は説得力ある論拠を示さぬまま、「全力を尽くす」「安全安心な大会に」と繰り返す。いぶかる機運が広がって当然だろう。

 為政者は有権者に説明責任を果たさなければならない。民主主義の基盤だ。それを怠る彼らにより自覚を促すため、僕は「答責性」という厳しい言葉をかみしめてもらいたいと思う。

 このまま五輪を強行し、取り返しのつかない被害が出たら誰が責任を取るのか。誰の首が飛ぶのか。そうした緊張感をもって有権者に向き合い、応答する重い責任が為政者にはある。

コロナ禍で露呈、危機管理能力の欠如

 振り返ればコロナ禍の1年余、政府は危機管理能力の欠如を露呈してきた。PCR検査の実施を抑え、実態把握が遅れた。緊急事態宣言を早々に解除、日本を成功モデルと自賛した。次の大波に備えよと指摘されていたにもかかわらず、十分な準備で臨んだとはいえまい。

 政治の役割は人々が見たくな…

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