幸運のしるし?黄金色の大きなナマズ、用水路で見つかる

中村幸基
[PR]

 豊岡市竹野町の竹野川近くの農業用水路で、全身が黄金色に見えるナマズが発見された。普通のナマズは黒っぽいが、この個体は何らかの原因で色素が欠乏したとみられる。全長は約57センチ。黄金色や白色のナマズがここまで大きく成長するのは珍しいという。

 19日早朝、地元で農業を営む吉岡正善さんが見つけた。田植えを済ませて間もない水田を見回り後、車での帰りがけ。十字路を曲がろうと減速した際、そばの用水路に白っぽい大きな魚がいるのが目に入った。

 「コイかと思った。車を降りて近寄って見たらナマズ。びっくりしました。普通の黒いナマズはよくいますが、こんなのは初めて」

 竹野川の取水口から、田植え用に水を引いている用水路へと迷い込んだらしい。

 吉岡さんは手持ちのバケツに追い込んで捕まえた。孫に見せた後、竹野町のNPO法人「但馬自然史研究所」へ届けた。研究所を主宰する本庄四郎さんは但馬地方の生物に広い知識を持つ。朝日新聞但馬版に「新・生きもの探訪記」を連載中だ。その本庄さんも「すごく珍しい」と驚いた。

 研究所には、1996年6月に黄金色のナマズ(全長約40センチ)を確認したという記録が残る。竹野川沿いの用水路で子どもたちが見つけ、研究所へ持ち込んだものだった。今回、四半世紀ぶりの2例目となった。

 ナマズは川などにすむ肉食魚。成長すると60センチ~70センチほどに達する。だが、色素が欠乏し、黄金色や白色にうまれた個体が成魚になるまで生き延びられる例はまれ、と本庄さんは言う。目立つ色ゆえに、コウノトリやカワウ、アオサギなどの鳥類に見つかりやすく、小さなうちに食べられてしまうからだ。

 今回のナマズ、研究所で大たらいに入れていたら、暴れて飛び出すほど元気。水槽へ移し替えて落ち着いたところに、遠足途中のこども園の園児たちや放課後の小学生が訪れ、興味津々に見入った。

 その後、同市の水族館「城崎マリンワールド」が引き取り手に決まった。餌付けして環境に慣れたら、公開を予定している。

 黄金色のナマズは七福神の「弁財天」(弁才天、弁天様)の使いといわれ、あがめる人もいる。(中村幸基)