第9回日本の半導体に「危機感」 高まる国家支援への期待

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福田直之
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半導体ウォーズ2 第2回

 経済産業省が5月19日まで3回にわたって開いた「半導体・デジタル産業戦略検討会議」。東大前総長の五神真、NTT社長の沢田純、富士通社長の時田隆仁ら専門家がそろった場で、日本の半導体産業に「危機的」との厳しい認識が相次いだ。

 端的な例は、半導体市場の主役でデータ処理を担う中央演算処理装置(CPU)など、ロジック半導体を製造する技術力だ。半導体の性能は1ナノメートル(10億分の1メートル)単位の回路幅で表され、幅が狭いほど性能が高まる。日本を代表するルネサスエレクトロニクスの自社製造の最先端品は40ナノ。一方、世界最先端の台湾の台湾積体電路製造(TSMC)と韓国サムスン電子は5ナノ、米インテルは10ナノ、技術的に遅れた中国でも中芯国際集成電路製造(SMIC)が14ナノまで量産技術を進める。1980年代に米国と半導体摩擦を構えた日本は見る影もなく「中国は遅れているなんて言っている場合ではない」(出席者)状況だ。

 半導体はAI(人工知能)や高速通信規格5G、IoT(様々なものがインターネットにつながる技術)などデジタル社会のあらゆる要素に不可欠だ。「『産業のコメ』と呼ばれる半導体が弱くなれば、日本経済がだめになるという危機感があり、国として強化する必要がある。また、デジタル化で増える電力使用を抑える半導体の開発も重要だ」。座長を務めた半導体製造装置メーカー、東京エレクトロン前社長の東哲郎は会議の狙いをそう語る。

 ただ、国の半導体支援は「失…

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