鎌倉市、今年も海水浴場断念 藤沢市は開設、飲酒に制限

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織井優佳 秦忠弘
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 神奈川県鎌倉市は26日、この夏は海水浴場を開設しないと発表した。コロナ禍が続き、市内外から海に大勢の人がやってくるのを不安視する市民の声に応えたという。昨年は県内の全海水浴場が足並みをそろえて開設を断念したが、今年は県内自治体で初の断念となる。

 市によると、開設について海岸周辺の11自治会に意見を聞いたところ、大半が「開設に反対」だった。市公式LINE登録者へのアンケートでも8割が「開設しない」を選んだという。

 海水浴場を巡っては、昨夏は県が厳しい感染防止策を示し県内全域で開設が見送られたが、今夏に向けて県は4月、対策を緩和した新たな指針を示している。

 松尾崇市長は「県が新しい指針を示した時点では開設する前提だった。しかし感染が終息に向かわず、聴取した市民の声は大変厳しかった。地域の理解が得られない以上、開設は難しいと判断した」と話した。「駅から海まで約1キロの道沿いにも住宅が広がる鎌倉で、海に大勢が来場するリスクを住民は心配する。その不安の声に向き合った」

 2年連続で海の家を営業できない海浜組合側は営業補償を求めているが、市は「酒の提供ができない市中の飲食店同様、何らかの支援は必要だが、海の家だけを対象にした補償は考えていない」としている。(織井優佳)

     ◇

 藤沢市では26日、海の家の事業者や市で作る「夏期海岸対策協議会」が開かれ、今夏、江の島周辺など三つの海水浴場を開設することを決めた。海の家以外の砂浜などでは飲酒を禁止するなどのルールを定めるという。

 開設するのは、片瀬東浜(7月3日~9月3日)、片瀬西浜・鵠沼(7月3日~9月5日)、辻堂(7月17日~8月28日)の3海水浴場。現在は藤沢市もまん延防止等重点措置の対象地域となっているが、解除された場合には海の家でも酒類を提供。県のガイドラインに沿って感染防止策を実施する。

 一方、海の家以外の砂浜では飲酒を禁止するという。協議会の関係者は「街中で求められる感染防止対策は最低でも講じる必要がある。感染防止策を講じている海の家以外の飲酒は、路上飲みの延長で考えなければならない」と理由を説明する。

 ただ、砂浜での飲酒禁止に強制力はない。期間中は組合員やライフセーバー、市職員らが浜辺を見回るという。片瀬西浜・鵠沼海水浴場を設置する組合の森井裕幸理事長は「海の家の中だと、人と人との距離や混雑時の整理など感染防止対策が可能だが、外だと難しい。罰則はないが、見回って説明していきたい」と話した。(秦忠弘)

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