「縄文が世界の宝の仲間に」地元の人々、喜びを叫びたい
北海道と北東北に広がる縄文遺跡群の世界文化遺産への登録が勧告された。登録されれば紀元前の遺跡としては国内初だ。国内の審査で落選を重ねた末にようやく届いた吉報に、地元の関係者から喜びの声が上がった。
「三内丸山遺跡」(青森市)をはじめ、17遺跡のうち8遺跡がある青森県。
四半世紀にわたりボランティアとして三内丸山に関わってきた青森市の中村文子さん(73)は勧告を自宅で知り、「ドキドキが止まらない。縄文が世界の宝の仲間になる。すぐにでも仲間と遺跡に駆けつけて『やったぞ』と叫びたい」と喜んだ。
1995年に発足した「三内丸山応援隊」のボランティアガイド1期生。巨大な6本柱の柱穴が見つかった94年、現地説明会に参加し、遺跡のとりこになった。何を考えて土器にきれいな文様をつけたのか、厳しい自然環境にどう立ち向かって生活していたのか。「ミステリーを解くような楽しさに心ひかれた」
縄文遺跡群は2013年に推薦書の原案を文化庁に提出。そこから5年連続で国内推薦候補を見送られた経緯がある。中村さんは「何度も落ちてがっかりばかりだったけど、みんなの苦労が報われた。信じて応援を続けてよかった。日本中、世界中の人たちが縄文文化に興味を持ってもらえるよう勉強を重ねたい」と意気込んだ。
登録活動の中心を担ってきた…
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