接待プレーに食わせるタンメンはねェ ブラサカは格闘技

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聞き手・神田大介
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朝日新聞ポッドキャスト 次長課長・河本さんがブラサカを語る②

 パラリンピック競技のブラインドサッカーの国際大会「Santen IBSA ブラインドサッカーワールドグランプリ 2021 in 品川」が30日、東京で開幕します。日本、タイ、スペインフランスアルゼンチンの5カ国が出場し、6月5日までの間、熱い戦いを繰り広げます。コロナ禍で無観客試合となりますが、全試合がユーチューブで配信されます。大会を前に、日本ブラインドサッカー協会普及部の小島雄登さんと、ブラインドサッカーにハマったお笑い芸人・次長課長河本準一さんに競技の魅力についてお話を聞きました。(この番組は2021年5月18日に収録しました)

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見えないボール バチンとぶつかる肉体

Q:河本さんは後輩芸人や仲間とブラインドサッカーをされているそうですが、魅力はどんなところですか。

河本:ブラインドサッカー格闘技ですね。選手は見えていないので、ボールが止まった時は一斉にボールを探すわけです。頼りにしていくものは声で、どうしても体が密着する率が高い。サイドの壁に肩と肩をぶつかりあわせながら、ボールを支配していく。見えている方なら、足がこの辺にあるか分かるけど、ブラインドサッカーは足の場所までなかなか把握することができないので、蹴り合いなんです。お互いに肉体がバチンとぶつかって、非常にアグレッシブなサッカーのプレーが見られるというのが一つ。

 もう一つ。音を頼りにしているのに空間を認知して、あっという間にゴールをさらっていく姿が華麗なんです。アイマスクをして自分でドリブルして、ゴールがどこかわからないのにガイドの声が聞けてシュートを決められた時の気持ちよさというのは、実際に体験してもらいたいです。達成感があるんです。苦労をしてできたシュートが決まった時はうれしいですよね。

小島:一個一個できることが増えていくっていう感覚は、このスポーツにはあるかなと思います。最初はボールがどこにあるかもわからないし、ドリブルしてもすぐなくなっちゃうのがドリブルができるようになる。シュートもどこにいっているか分からないものが正確に蹴れるようになる。どんどんレベルアップして、見えないながらも感じていけるというのが魅力なんじゃないかなと思います。

Q:練習は普通のサッカーと違うのですか。

小島:基本的にはサッカーのトレーニングですが、見本を見ることができないので、そこが難しい。視覚障害で生まれた方に「ボールを投げてごらん」と言っても、「投げるって何?」という状態の場合もあります。体を触ったり、触らせてあげたりして、「次はこの部分が動くんだよ」と伝える。

Q:生まれつき視覚に障害のある方はそもそもサッカーという競技の動き自体があまりイメージできていない場合なんかもありますか。

小島:見たことがない方もいますので。

Q:その複雑さでも、それぞれに活躍をする選手がいるというところも面白さなんでしょうね。

小島:それぞれの個性を生かし合い、チームを組んでいます。

未経験でも度胸は満点 後輩芸人も活躍チャンス

Q:吉本興業の芸人さんもチームワークで最終的に大きな笑いをとるみたいなこともありますが、いろいろな人が集まっているブラインドサッカーはどのように見えますか。

河本:今言われたことは非常に重要で、自分の持ち場があり、持ち場以外のところで挑戦しようとする人もいるんですが、うまくいかないこともある。ブラインドサッカーも一緒で、最初からサッカーの動きを見たことがない人は怖さを知らない。キーパーのすぐ手前にいる選手は怖がらずにどんどん行ってもらわなきゃいけない。そういう選手は度胸は満点で、置いた方がいいんじゃないか。ドリブルがうまくて、大人になってから視覚障害になった方はサッカーの経験あるわけだから、ドリブルで単独突破するフォワードがいいんじゃないかとか。

 そういう組み合わせをチームでコミュニケーションを取りやっていくっていうのは、ブラインドサッカーで重要だと思う。役割分担が明確に見えるし、能力を発揮させてもらえるチャンスがあるかも、と分かったから、後輩芸人もブラインドサッカーに興味が持てたのかもしれない。

Q:普通の草サッカーや草野球の「先輩に花を持たせないといけない」ような接待プレー的なことはないですか。

河本:通用しないですよ。先輩…

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