「まだまだ」 オバマ氏の肉声に触れた若者らはいま

有料会員記事核といのちを考える

岡田将平
[PR]

 米国のオバマ大統領(当時)が現職として初めて被爆地・広島を訪れてから、27日で5年が経った。オバマ氏は「核兵器なき世界」を掲げたが、現実はなお遠い。それでもあの日、肉声に触れた若者や被爆者は、少しずつ歩みを進める。

 「オバマさんがここに来たのは大きな意味があった」。広島市佐伯区の並川桃夏(ももか)さん(22)は26日、平和記念公園原爆死没者慰霊碑前に改めて立った。5年前、オバマ氏に花輪を手渡した場所だ。

 広島女学院高校(広島市中区)の3年生だった。高校の委員会で被爆証言の継承に取り組んでいたことが縁で、「大役」を担った。オバマ氏が、慰霊碑に厳かに花輪を捧げる姿を見て「自分の思いがあって来てくれたんだ」と感じた。

 東京の大学在学中から、NPOで被爆体験の継承を続けている。東京で出会った女性をはじめ、被爆者たちが亡くなっていく現実にも直面する。

 オバマ氏の広島訪問の後にできた核兵器禁止条約が、1月に発効した。核兵器なき世界への一つの流れのように感じる一方で、「まだまだ」と思う。「核兵器を持っている方が悪い」という認識を広げることが欠かせないと感じている。被爆の記憶を風化させないため、細々とでも活動を続けていきたい。

 京都市上京区の大学4年、安野伊万里(いまり)さん(21)は長崎市の長崎東高校2年だった時、広島に招待され、オバマ氏の姿を間近で見た。

 「オバマさんが広島でスピー…

この記事は有料会員記事です。残り661文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
核といのちを考える

核といのちを考える

被爆者はいま、核兵器と人類の関係は。インタビューやコラムで問い直します。[記事一覧へ]