コロナはいつまで続く? 福岡伸一さんのドリトル的回答

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 みなさん、いよいよドリトル先生一行は新型気球に乗って、ガラパゴスをめざし旅立ちます。このあと彼らには何が待ち受けているでしょうか。

 村上春樹によれば、小説の中にもし銃が出てくれば、物語の常として、弾丸が発射されなければならないそうです(もともとはチェーホフが言ったとか)。それに従えば、物語に気球が出てくれば、それはただ順調に航行することはなく、風がやんで止まってしまったり、あるいは逆に嵐に遭遇したりすることになるはずです。どうぞ、このあとも楽しい挿絵とともにご期待ください(CG動画全盛の今、こういう古風な紙芝居調も悪くはないですよね)。

 それにしても、コロナ問題が長引いています。世界がこんな災難に見舞われた時、ドリトル先生ならいったい何と言うでしょう。スタビンズくんになりかわって、ちょっと聞いてみましょうか。

「ドリトル先生、このパンデミックはいったいどうなっていくのでしょう」

「うむ。難しい問題だね。でも、人類と病原体のせめぎあいは過去、幾度となく繰り返されてきたものだよ。そもそも病原体は好き好んで人間を病気にしたり、困らせたりしているわけじゃない。なんとか自分たちの居場所を求めてさまよっているだけなんだ。生物と生物の関係は、弱肉強食とか適者生存とか言われるけれど、一方が他方を完全に滅ぼしたり、凌駕(りょうが)しつくすことはない。そんなことをしたら結局は自分たちも滅んでしまうからね。だから生物たちはせめぎあいながらも、たえず共生をめざしているといっていい。ところで、病原体にとって理想的な宿主との関係とはどんなものだろう」

「それは……ほどよいバランス…

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