敷地内タンク23基増設 福島第一原発、汚染水7カ月分

川村剛志
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 東京電力福島第一原発にたまり続ける処理済み汚染水について、東電は27日、保管用タンク23基(約3万トン分)を増設する方針を発表した。既存のタンクのうち約3万トン分を処理水の放出準備用タンクに転用するため。実質的な保管容量は約140万トンに増え、東電はタンクが満杯になる時期について、2023年春ごろと説明している。

 福島第一原発では、1日に約140トンの汚染水が発生しており、増設するタンクの容量は約7カ月分に相当する。政府と東電はこれまで22年秋以降にタンクが満杯になると説明してきた。地元では海洋放出ではなく、タンク増設による長期保管を求める声もあったが、用地不足などを理由に「増設余地は限定的」として、今年4月に海洋放出する方針を決めていた。

 東電などによると、新たなタンクは2カ所に造り、来年秋から使い始める。設置は一時的で、「さらに増設する余地はない」(経済産業省)と説明している。

 既存のタンクのうち、放射性物質を除去する設備近くにある35基を処理水の放出準備にあてる。放射性物質の濃度を測ったり、放出前に海水で薄める設備に送ったりするために改造した上で流用するという。(川村剛志)