【詳報】再び宣言延長 相次ぐ五輪の質問に首相の答えは

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 政府は28日、東京や大阪など9都道府県に出している新型コロナ対応の緊急事態宣言について、月末の期限を6月20日まで延長することを決めた。コロナ対策を担う西村康稔経済再生相が衆参両院の議院運営委員会に出席して延長の理由を説明したほか、夜には菅義偉首相が記者会見を開き、国民に理解を求めた。東京五輪開催など国民の関心を集めるテーマについてどう説明したのか。タイムラインで詳報します。

08:25

過疎地域の病院に財政支援」総務相方針

 武田良太総務相は閣議後の会見で、過疎地域などの公立病院に対し、財政支援をする方針を明らかにした。新型コロナワクチン接種で打ち手不足が課題となっている中、医療人材が不足する地域の公立病院を支える狙いだ。

 武田氏は「不採算地区病院の機能を維持し、地域医療提供体制の確保に支障が生じないよう、今年度の特別交付税措置の基準額を3割引き上げる」と説明。全国約400の病院・診療所が対象となり、最大90億円の増額になるという。

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過疎地域などにある公立病院の財政支援策を閣議後会見で発表する武田良太総務相=2021年5月28日午前8時25分、東京都千代田区、山本知弘撮影

8:30

完全失業率が悪化 3度目の緊急事態宣言が影響?

 総務省が4月の完全失業率季節調整値)を発表。前月より0.2ポイント悪化して、2.8%だった。コロナ禍などの影響で仕事を失い、新たな職を探す人が増えたとみられる。厚生労働省が同日発表した4月の有効求人倍率は1.09倍で、前月より0.01ポイント低下した。

9:00

政府の分科会始まる

 今月末を期限に東京や大阪、福岡など9都道府県に出している特別措置法に基づく緊急事態宣言について、6月20日までの延長などを話し合う専門家らによる「基本的対処方針分科会」が始まった。

09:05

医療提供体制「非常に厳しい」 西村経済再生相

 専門家らによる「基本的対処方針分科会」の冒頭、新型コロナウイルス対策を担当する西村康稔経済再生相は「全国の新規陽性者数は国民、事業者の皆さんのご協力もあって、横ばい、減少傾向になっている地域も出てきているが、依然として増加をしている地域も多数ある」と説明。「全国の重症者数が1400人前後で推移し、医療提供体制が全体として非常に厳しい。都道府県知事と連携をし、しっかりと対策を継続をしていくことが重要だと考えている」と述べた。

 その上で、今月末を期限に東京や大阪、福岡など9都道府県に出している特別措置法に基づく緊急事態宣言を6月20日まで延長することや、宣言に準じた「まん延防止等重点措置」について、今月末に期限を迎える埼玉、千葉、神奈川の首都圏3県と岐阜、三重両県の計5県への適用を6月20日まで延長することを分科会に諮った。

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「基本的対処方針分科会」で発言する西村康稔経済再生相=2021年5月28日午前9時1分、東京都千代田区、諫山卓弥撮影

09:10

「緊急事態延長の流れ、ありがたい」岡山県知事

 新型コロナ対応の緊急事態宣言の延長見通しについて、岡山県の伊原木隆太知事は28日午前の定例会見で、「延長の流れになっていることはありがたい」と歓迎する意向を示した。

 6月20日までとされる延長幅については「(県内でも)変異株が感染の主体で、(感染の勢いは)じわっとしか落ちていない」としたうえで「宣言の期間が長めになりそうだということで、適切だと思う」と述べた。

 一方「いかにうまく山を下っていくかも重要」と述べ、百貨店など大型集客施設に出している土日の休業要請は、緩和する方向で検討するという。

10:00

神戸のカレーうどん店長「誰も憎めない」

 神戸市中心部の神戸三宮阪急ビルにあるカレーうどん店「みみこう」。店長の広瀬智さん(51)と従業員3人が28日午前10時ごろ、開店前の仕込みをしたり、店の前にテーブルを並べたりしていた。

 同ビルのグランドオープンは、3度目の緊急事態宣言が出てすぐの4月26日。同店は当初は休業していたが、5月12日から店を開け、平日のみ午後7時までの時短営業をしている。周りの飲食店の中には休業している店も多い。

 月末に期限を迎えるはずだった新型コロナ対応の緊急事態宣言は、さらに延長される。

 店の先行きは心配だが、「こればかりは誰も憎めない」と広瀬さんはあきらめ顔だ。立地の良さに期待していたが、「売り上げは期待の3分の1くらい」。それでも、賃料は満額求められる。「宣言が終わり、ワクチン接種が進めば、また人出が増えるかも。来年くらいでしょうか」

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開店に向け仕込みをするカレーうどん店の従業員ら=2021年5月28日午前10時19分、神戸市中央区、大下美倫撮影

10:15

協力金「対象増やすことも検討」 梶山経産相

 事業者支援を担当する梶山弘志経済産業相が定例の閣議後会見。度重なる緊急事態宣言で企業の経営状態が悪化していることなどを踏まえ、「(事業者が)どんなところでお困りかや、協力金の幅や対象を増やすことも含め、(省内で)やりとりをしている」と語った。梶山氏はまた、中小企業向けの支援金の申請手続きについても、簡素化の検討を進めていることも明らかにした。

10:25

「病床の安定的な確保を考慮」加藤官房長官

 加藤勝信官房長官は28日午前の記者会見で、東京や大阪、福岡など9都道府県に出している特別措置法に基づく緊急事態宣言を6月20日まで延長する方針について、「既に措置がそれぞれの地域で実施されている中で、引き続き対策を徹底し、リバウンドに対処可能なように感染水準を抑え、安定的に引き下げる必要がある」と説明。そのうえで「特に医療提供体制の負荷を軽減し、病床を安定的に確保できるようにする必要があることなどを考慮し、6月20日までの期間として分科会にお諮りさせて頂いている」と話した。

11:00

宣言延長「正直、厳しいというのが本音」 ワタミ会長

 居酒屋大手ワタミの渡辺美樹会長は28日、東京都内で記者会見を開き、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた緊急事態宣言延長について、「正直、厳しいというのが本音。外食は瀕死(ひんし)の状態にあるといっても過言ではない」と訴えた。

 ワタミは緊急事態宣言の対象地域で居酒屋141店舗を休業しており、5月末までに営業利益で12億~13億円の赤字を見込む。宣言が6月20日まで延長された場合、さらに5億3千万円の赤字が出るという。渡辺会長は「(宣言が)7~8月まで続くことを強く危惧している。ここまで飲食に厳しくする必要があるのかという思いはあるが、感染経路のひとつであるのは事実なので要請には従う」と話した。

 一方で、ワクチン接種が進めば、営業規制が緩和されるという見解も示した。6月からは、ワクチンを2回接種した人を対象に、ドリンク一杯を無料で提供する新サービスを始める。対象店舗は緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が解除された地域の焼き肉や居酒屋などで、11月末までは何度でも利用できる。利用時にはワクチン接種証明書の提示を求めるという。渡辺会長は狙いを「ワクチン接種した人から経済を、外食を元気にしてもらいたい。一外食企業から社会への問題提起でございます」と話した。

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緊急事態宣言延長を受けて記者会見を開いたワタミの渡辺美樹会長=2021年5月28日午前11時11分、東京都大田区

11:00

外食産業テイクアウト・デリバリーに活路

 「コロナ禍で中食、内食が伸びている一方、外食が縮小する、この流れは今後も続いていくと思う。テイクアウト、デリバリーに強い業態を育てていく」

 緊急事態宣言の延長手続きが始まった28日午前、ファミリーレストランなどを運営するロイヤルホールディングスの黒須康宏社長はオンライン会見に寄せたビデオメッセージでこう強調した。

 同社はファミレスや機内食、ホテルなどを手がけるが、いずれも厳しい運営が続く。9都道府県の緊急事態宣言が延長されることで影響は長期化しており、生き残り策を必死に模索する。

 そんな中、同社がこの日打ち出したのが、テイクアウトやデリバリー中心の新しい業態の店舗展開だ。新店舗はフライドチキン専門店「Lucky Rocky Chicken(ラッキーロッキーチキン)」で東京・武蔵小山に29日開業。ヨーグルトやスパイスを入れたバターミルク液に一晩つけ込んだむね肉を使った料理で、今年中にさらに5~10店舗を増やしていくという。

11:00

ワクチン接種、「潜在看護師」への協力呼びかけ

 東京都小池百合子知事は28日午前、都看護協会の山元恵子会長と都庁で面会し、看護師資格を持っているが子育てなどで現場を離れている「潜在看護師」のワクチン接種への協力を呼びかけた。

 山元会長によると、すでに約400人の潜在看護師が接種の研修を受けており、新たに打ち手として加わる歯科医師向けの筋肉注射の研修も担うという。山元会長は「多くの人に早くワクチンが行き渡るよう協力したい」と話した。

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小池百合子知事が都看護協会会長と面会し、ワクチン接種への協力を呼びかけた=2021年5月28日午前11時10分、東京都庁、池上桃子撮影

11:33

土地規制法案、与党が強行採決

 自衛隊基地の周辺や国境離島などの土地の利用を規制する法案をめぐり、自民、公明両党が衆院内閣委員会で採決を強行し、賛成多数で可決した。日本維新の会国民民主党も賛成に回った。

 法案を巡っては、米軍基地が集中する沖縄の弁護士会などが調査範囲や対象区域はあいまいなことから、「土地等利用者や関係者のプライバシーや思想・良心の自由、その他多くの基本的人権を侵害するおそれが極めて大きい」(沖縄弁護士会)と問題視している。

 この日の審議では、パブリックコメントを行っていないことも発覚。また、政府がこれまで「存在しない」と言っていた対象施設のリストが実際にはあることを認め、謝罪する一幕もあった。立憲民主党などは審議継続を求めたが、木原誠二・内閣委員長(自民)が職権で採決に踏み切った。

 与党は来月1日の衆院本会議で可決し、同月16日の会期末までの成立を目指す構えだ。

 法案では、国内の自衛隊や米軍基地原発などの敷地の周囲1キロ以内の地域について、政府が「注視区域」に指定すると、施設の機能を阻害する行為に対して中止を勧告・命令できるようになる。特に重要な施設の周辺は「特別注視区域」とし、土地売買などの際に事前届け出も義務づける。

11:33

6月20まで延長案、分科会が了承

 今月末を期限に東京や大阪、福岡など9都道府県に出している緊急事態宣言について、専門家らによる「基本的対処方針分科会」は6月20日まで延長する案を了承した。国会への報告を経て、午後開かれる政府対策本部で正式決定する。

 延長が決まれば、既に6月20日を期限に出している沖縄県を含め、計10都道府県で宣言の適用が続くことになる。

 宣言に準じた「まん延防止等重点措置」についても、今月末に期限を迎える埼玉、千葉、神奈川の首都圏3県と岐阜、三重両県の計5県への適用を6月20日まで延長することを了承した。

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首相官邸に入る菅義偉首相=2021年5月28日午前7時49分、上田幸一撮影

11:40

「景気の『気』、すごく気になる」麻生財務相

 「景気の『気』の部分がすごく気になる」――。麻生太郎財務相は28日午前の閣議後会見で、9都道府県に出ている緊急事態宣言を延長することによる経済への影響について「個人消費が減っていることは間違いなく、そういったマイナスが続くことは確かだ。長引けば長引くほど景気の『気』の部分がすごく気になる」と語った。

 資産のある高齢者らの外出が減るため、麻生氏は「(お金を)使ってもらわなくちゃいけないところが、巣ごもり状態で使っていない」と指摘。任天堂やソニー、ニトリなどは巣ごもり需要で業績が好調だとしつつ、「宿泊旅館は激減し、偏った形になっている」と指摘した。

 一方、困窮世帯への最大30万円の新支援金制度の検討について、麻生氏は「困窮がはっきりしているところへの支援は継続する。ただ、一律にみんななんとかしますという気はありません」と話した。

12:00

分科会メンバー「接種進んでも五輪間に合わない」

 専門家らによる「基本的対処…

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