家裁審判中に20歳に 危険運転致死容疑者を地検に逆送

倉富竜太
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 今年2月、大分市内で危険な運転をして死亡事故を起こしたとして、自動車運転死傷処罰法違反(危険運転致死)の疑いで書類送検された当時19歳の元少年が、大分家裁の調査・審判中に20歳になったため、現行の少年法に基づき、大分地検に検察官送致(逆送)された。同罪で起訴されれば、裁判員裁判の対象となる。

 事故は2月9日夜、大分市里の港湾道路で発生した。県警によると、交差点を右折していた大分市坂ノ市南4丁目、会社員小柳憲さん(当時50)の乗用車と、対向車線を直進してきた大分市の元少年(20)の乗用車が衝突。小柳さんは全身を強く打ち、出血性ショックで死亡した。元少年も重傷を負った。

 捜査関係者によると、車両はともに大破。状況から元少年が法定速度(時速60キロ)を大幅に超えていた可能性があり、任意捜査の結果、危険運転にあたると判断したという。

 大分地検によると、元少年は危険運転致死容疑で4月27日に県警から書類送検され、5月7日付で大分家裁に送致。家裁は19日付で逆送した。家裁は「少年法19条に基づき、検察官送致した」とコメントした。

 現行の少年法19条は「家庭裁判所は調査の結果、本人が20歳以上であることが判明したときは、事件を管轄する地方裁判所に対応する検察庁の検察官に送致しなければならない」と定める。捜査関係者によると、20歳以上かは事件時ではなく、家裁の調査・審判の時点で判断されるという。

 少年事件については、改正少年法が来年4月から施行される。18、19歳を「特定少年」と位置づけ、家裁から検察官に原則逆送する対象が、現行の「故意の行為で人を死亡させた罪」から「法定刑の下限が懲役か禁錮1年以上の罪」に拡大され、危険運転致死罪もその対象となる。逆送後に起訴されれば、実名や写真など本人を特定できるような情報も公表される。(倉富竜太)