保守分裂「避ける」 9選目指した自民・宮腰氏引退表明

田添聖史
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 自民党宮腰光寛・衆院議員(70)=富山2区=が26日夜の会見で、次期衆院選の立候補を見送り、政界引退の意向を表明した。2区を巡っては自民県議の立候補が取り沙汰される中、9選を目指すとしていた宮腰氏が会見で「分裂を避ける」と強調。自らの引退で保守分裂の混乱回避を図った形となった。

 「今日いきなり話を聞いて驚いたところ」。会見に同席した同党黒部市連支部長の横山栄県議(72)はそう語り、戸惑いをにじませた。市連はその3日前に宮腰氏が出席した会合で、9選に向けた支援を確認したばかりだったからだ。

 一転して立候補を見送った裏には、「宮腰おろし」があるとされる。2区内では長らく宮腰氏に対し「地元への還元がないという市民の声があった」(自民県議)が、今月に入り、上田昌孝・滑川市長が公然と宮腰氏を批判。県議の上田英俊氏(56)を擁立する動きを見せたのだ。

 28日には上田英氏本人の会見も予定され、立候補表明がうわさされる中、宮腰氏は先手を打つ形で引退を表明。上田英氏の動きについては「申し上げることは控えたい」としながらも、「世代交代を考えてきた」「分裂選挙は避けなければならない」と語った。

 会見に同席した県連幹事長の宮本光明県議(62)は宮腰氏の対応をこう評価した。「自分の身を捨ててでも分裂を回避し、組織を立ち直らせるための決断。涙が出るほどありがたい」(田添聖史)