浸水被害を3Dマップ化 SNSに投稿された画像を活用

山本孝興
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 SNSに投稿された画像を元に、水害時の浸水範囲や深さをほぼリアルタイムで三次元(3D)の地図上に再現できる技術を、東京のIT企業が開発した。現地の浸水状況をいち早く立体的に把握できるため、担当者は「自治体や企業の災害対応計画の迅速化につながる」と話している。

 開発したのは、人工知能(AI)を使って情報解析を行うIT企業「スペクティ」。同社はこれまで、画像解析による路面状態の自動判定システムや、河川の水害発生検知・予測などAIを使った災害情報の提供を手がけてきた。

 同社は、昨年7月の豪雨で大規模に浸水した熊本県球磨川周辺をモデルケースに、SNSに投稿された画像と、降水量のデータや地図情報、過去の水害情報などを組み合わせて解析した。10~15分ほどの短時間で、浸水の範囲や深さを3Dの地図上で再現することができたという。

 大規模な水害の際には、被災地の状況が把握しづらく、復旧対応までに時間がかかるケースも多い。3Dでの再現でより詳細な水害状況が把握できるうえ、作成までの時間も短く、避難所の決定など自治体や企業の対応方針の迅速化につながるとしている。

 SNSの画像1枚からでも、データを組み合わせることで正確な推定が可能という。1枚の画像から約10平方キロメートルの範囲で推定できるといい、同社担当者は「将来的には災害時の浸水などの予測まで行えるシステムにしていきたい」としている。(山本孝興)