中国人姉妹が教える発音のコツ 現地の子どもの練習法は

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聞き手・小早川遥平
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 「中国語系YouTuber」として注目を集める、日本在住の中国人姉妹がいます。本名から取った「李姉妹」というユニット名で2018年秋に始めたチャンネルは、登録者が27万人を超えました。日本人が間違えやすい中国語の発音や表現の解説のほか、中国の子どもの勉強法を紹介するなど、中国を知る2人ならではの動画が魅力です。中国の文化や旅行についての「ゆるい」ネタも人気で、動画によっては再生回数が100万回を超えることも。幼いころから日中両国を行き来して育ち、苦労も多かったという姉のゆんちゃん(33)と妹のしーちゃん(28)。中国語学習歴1年半の記者が、言葉との向き合い方を聞きました。

李姉妹

 りしまい 「中国語系YouTuber」として活躍する日本在住の中国人姉妹。父親の仕事の関係で、幼少期から日中を行き来した。姉の「ゆんちゃん」は日本の中学を卒業後、単身で中国の高校に渡り、ニュージーランドの大学に留学した経験も持つ、日中英のトリリンガル。妹の「しーちゃん」は6歳から日本で暮らし、大学の第二外国語で中国語を学び直した。著書に「李姉妹のおしゃべりな中国語」(昭文社)など。昨年、中国語の検定試験「HSK」のイメージキャラクターに就任した。

 ――YouTubeを始めたきっかけは。

 しーちゃん「もともと2人とも会社員だったのですが、私がワーキングホリデーで海外に行こうと英語の勉強を始めたんです。そのときにYouTubeで英語(学習向け)のチャンネルを初めて見て、こういうのがあるんだなと。でも、中国語のチャンネルは英語に比べて少ないし、あまり更新されていませんでした。私はそこまで中国語が上手ではないので、姉に勧めたのがきっかけです」

 ゆんちゃん「私はそのころは会社を辞めて、フリーで貿易関係の仕事をしていました。もともとカメラが好きで趣味で編集もしていたので、そこまで抵抗はなかったですが、今から思えばなぞの行動力でしたね」

 ――今ではYouTubeがお仕事に。

 しーちゃん「少しずつ登録者さんも増えて、ちょうど私が仕事を辞めるタイミングで、広告をつけて収益化することができました。もう少し続けてみようと、ワーホリにも行かないまま現在に至っています」

 ゆんちゃん「反響は良い意味で意外でしたね。英語だと登録者が100万人を超える方もいますが、中国語は英語に比べればマイナーな言語ですし、日本では中国についてポジティブな報道が多いわけではありません。1万人いけたらすごいんじゃない、と思っていました」

 ――どういう人をターゲットにしていますか。

 しーちゃん「最初は発音とかが中心だったので、中国語の勉強をしている人に役立つ動画をコンセプトにしていました。そのコンセプトは変わらないのですが、より幅広い方に興味を持っていただけるように、コロナの前だと旅行系の動画を出したり、最近は文化系の雑談を増やしたり、3本柱でやっています。中国語には興味なくても、ある動画のネタだけ気になるな、という方もいますし、中国語の勉強をはじめるきっかけになった、というコメントをもらうとうれしいですね」

 ――日本での生活も長いと思いますが、お二人にとって中国語は母語という感覚ですか。

 ゆんちゃん「私たち2人の間でも感覚が全然違うんです。私の場合は中国で生まれて高校まで日中を行き来し、大学ではニュージーランドに5年ほど留学をしました。なので、中国語と日本語は母語に近い存在で、英語は第2外国語という感覚です。現在は日本で生活しているので中国語より日本語がパッと出てきますが、一方でどちらも完璧じゃないという思いもあります」

 しーちゃん「私の方が分かりやすくて、語学力としては中国語が結構話せる日本人という感じです。私は生まれも日本ですし、2~6歳は中国の杭州にいたのですが、はっきり覚えていることは少なくて。小学校に入る半年前に三重県に来てからは、日本人の子どもと同じ育ち方をしました。中国語しか話せない時期もあったので発音やリスニングの力はある程度残っていたものの、会話力が衰えていて、大学では第2外国語として中国語の読み書きから始めました」

 ゆんちゃん「YouTubeを始めてからしーちゃんの中国語がうまくなったと家族も言っています」

 ――日本に来たとき、日本語は勉強しましたか。

 しーちゃん「6歳で日本に戻ってきたとき、どうやって日本語を覚えたのかを覚えていないんです。小学校で授業についていけなかったという記憶もないので、半年間いた保育園でおしゃべりを覚えたんだと思います」

 ゆんちゃん「私は小学校4年まで中国にいたので、日本語を勉強した記憶があります。学校でクラスメートが話していた『涼しい』という日本語の意味が分からなくて、家に帰って調べたこともありました」

 ――お姉さんはその後、単身で中国の高校に。中国に戻ってからも大変ではなかったですか。

 ゆんちゃん「日本でも家では中国語を使っていたので日常会話の面で苦労はなかったですが、学校の勉強に全く付いていけず大変でした。中国の方が教科の勉強が進んでいるんです。全寮制の高校で朝6時に起きて、寝る直前まで復習や宿題で。自分で何かを勉強しようというよりは食らいついていくという感じでした。今の中国語力はあの頃があったからこそだと思います」

 しーちゃん「姉は小学校レベルの中国語で高校に通ったわけですから大変ですよね」

 ――さらに、大学ではニュージーランドに留学して日中英のトリリンガルになられました。英語学習のコツはありますか。

 ゆんちゃん「中国の高校でも…

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