W杯決勝会場で打つワクチン フランス方式を記者が体験

有料会員記事新型コロナウイルス

パリ=疋田多揚
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 高く張り巡らされた柱が、帽子の縁のように広がった巨大な屋根を支えている。パリ郊外の競技場、スタッド・ド・フランス。1998年、サッカーW杯フランス大会決勝の舞台となった会場だ。

 このスタジアムはいま、新型コロナウイルスのワクチンを接種する大規模会場に使われている。接種ペースを速めようと、フランス政府が4月6日から活用を始めた。

 私が今月25日に訪れることになったのは、新型コロナのワクチン予約がここで取れたからだ。

 昨年12月末に接種が始まって半年。初めは高齢者介護施設の入居者を優先し、続いて75歳以上の高齢者、そして高齢の医療スタッフ――。

 少しずつ接種できる年齢を下げ、職種も最近はバスの運転手、学校の先生、パン屋さん、スーパーのレジ担当の店員など、人との接触が多い職業に広がってきた。

 そして今月12日には、とうとうすべての成人(18歳以上)に接種の予約の道が開かれた。私のような外国人も対象だ。ただし、持病のない18~49歳は当面、当日か翌日に空きがある場合に限られる。

 会場はどこでもOKだ。ワクチンの供給ペースが上がり、せっかくの予約枠を無駄にしないための工夫だ。スタッド・ド・フランスでも、4月下旬から予約枠が余る傾向にあると報じられていた。

若手エンジニアが活躍

 最も代表的な予約方法はネットだ。

 政府が作業を委託した医療予約サイト「ドクトリブ」に、住まいの郵便番号を入れれば、近くの接種センターが表示される。

 ところが、空きがないセンターまで表示されるので使い勝手が悪く、若手のエンジニアがわざわざ別のサイトを立ち上げ、そちらが大活躍している。

 その名も「Vite Ma Dose(フランス語で、接種よ速く、の意味)」。空きがあるところだけ表示してくれる。

 私も当初、翌日に空きがある…

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