年利7%の誘惑に、「もうこりごり」 投資話に落とし穴

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西尾邦明、細見るい
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 お金の借り手と貸し手をネット上でつなぐ「ソーシャルレンディング」が逆風だ。うその説明で投資家からお金を集めたことがわかり、ネット金融大手SBIグループのSBIソーシャルレンディング(SL)に対し、金融庁が近く業務停止を命じる方針。同社は廃業に追い込まれ、他社でもトラブルが過去に相次いだ。新市場を開くはずの金融サービスはなぜつまずいたのか。

 SLは「融資型クラウドファンディング」とも呼ばれ、借りたい企業と貸したい投資家を結びつけるサービス。銀行預金がほぼゼロのなか、5~10%の高金利をうたう勧誘が多い。スマホなどで手軽に始められ、若者らに人気だった。

 「SBIの看板を信用していた。ソーシャルレンディングはもうこりごり」

 2年前に募集されたマンション建設の案件に、50万円を投じた東京都内の30代男性は後悔する。年利7%で当初は月3千円ほどが入金されたが、2月の不正疑惑発覚で、支払いが停止。投資仲間が物件の現地を突き止めて確かめたところ、工事が進んでいなかった。SBI側は被害客へ元本を返すと説明する。「返金はありがたいが、なぜSBIはちゃんとチェックしなかったのか」と男性は憤る。

 不正の舞台はテクノシステム社(横浜市)の太陽光発電や不動産事業。2017~20年に約380億円が貸し出されたが、ほかの事業の返済などに約130億円が使われていた。SBISLは虚偽説明で資金の出し手を募ったことになる。テクノ社を巡っては、金融機関にうその書類を提出して融資をだまし取った詐欺の疑いで同社社長を東京地検特捜部が逮捕し、捜査中だ。

 SLは預金とは違って銀行法などによる利用者保護のしくみがない。株や社債のような、情報公開や外部機関の格付けなども未整備だ。トラブルが多発し、18年には最大手maneoマーケットが業務改善命令を受けた。募集内容と異なる事業に資金が使われるケースが多くあった。借りた資金を親族の会社に貸したり、SL経営者が自らの借入金返済に使ったりして処分された例もある。

 以前は借り手保護のため融資…

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