富岡製糸場の西置繭所が照明デザイン賞の優秀賞に

角津栄一
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 世界遺産富岡製糸場群馬県富岡市)にある国宝「西置繭所(にしおきまゆじょ)」の照明デザインが、「2021年照明デザイン賞」(照明学会主催)の優秀賞に選ばれた。見学者に照明を意識させずに、建築の魅力を伝える空間づくりが評価されたという。

 照明デザイン賞は、光を素材に創意工夫ある優れたデザインを顕彰するもの。西置繭所は2020年5月に約5年間の保存整備工事が終わり、10月から公開されている。木骨れんが造り2階建てだ。

 受賞者は、文化財建造物保存技術協会の齋賀英二郎さんと照明デザイナー飯塚千恵里さん。照明コンセプトは「補強した鉄骨に設置した照明で内壁としっくい天井を照らすことでガラスの存在を消して、建物を肌で感じられるようにしている」。

 「西置繭所―近代産業遺産の先駆的保存活用プロジェクト」は、今年2月、文化遺産の保存活用を推進する日本イコモス国内委員会から「日本イコモス賞」を授与された。「建造物の最大の価値である115年間操業が続けられた産業遺産としての歴史の保存継承のため、部分修理にとどめて構造補強を行うなど、先駆的な近代産業遺産の保存活用を実現したプロジェクト」と評価された。(角津栄一)