大阪 関西空港が700億円の大規模リノベ着工

西江拓矢
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 関西空港で、中核施設の第1ターミナル(T1)の国際線エリアを大幅拡張する大規模改修工事が28日、本格的に始まった。コロナ禍で国際線の旅客が激減しているが、2025年の大阪・関西万博など、コロナ収束後の需要の回復を見据えて工事を進めていく。この日は、安全祈願祭と起工式があった。

 新型コロナの感染拡大以前、関空は、アジアを中心とした訪日外国人客の急増で、利用客数が伸びた。1994年の開港当初の計画では、T1の年間利用客の割合は、国際線と国内線でほぼ同規模と想定をしていた。しかし、2018年度の利用客は、国際線約8割、国内線約2割となるなど施設面でもギャップが生じ、国際線の混雑解消が課題となった。

 関空の運営会社、関西エアポートによると、国際線出発エリアを今の3、4階だけでなく2階中央部にも広げ、免税店など商業施設や飲食店の面積も増やす。4階の保安検査場の面積も拡張。保安検査をスムーズにするため、複数の旅客が同時に利用できる「スマートレーン」を22台導入して、待ち時間の短縮を図る。

 改修によって、国際線は、第2ターミナルを含めて年間約4千万人の旅客の受け入れが可能となる。一方で、国内線でも保安検査場を集約するなど、使い勝手をよくするという。

 事業費は700億円規模。新型コロナの影響で着工が半年ほど遅れたが、国際線の保安検査場の整備などは、万博開催に間に合う見込みとしている。一部商業施設のオープンは26年秋ごろになるという。

 コロナ禍で、関空では20年度の国際線旅客が前年度比99・1%減の約20万人に落ち込んだ。関西エアの山谷佳之社長は「新型コロナが収束すれば、航空需要は回復する。その時期に備えて必要な投資を続けたい」と話した。(西江拓矢)

関西空港第1ターミナル工事スケジュール

2021年5月28日 大規模改修工事本格スタート

  22年秋ごろ 2階新国内線エリアなど運用開始

  23年冬ごろ 2階国際線出発エリア中央など運用開始

  25年春ごろ 4階新保安検査場及び3階国際線ラウンジ運用開始。空港オペレーション機能完成

  26年秋ごろ 2階国際線出発エリア南北商業施設の運用開始