コンクリ一筋33年の職人 CO2の減らし方に試行錯誤

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木村聡史
写真・図版
開発したコンクリートは長期間、圧力をかけ、ひずみを確認する=横浜市戸塚区、倉田貴志撮影
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 街を歩くと、どうしても目に入るのは建物や道路などのひび割れ。ひびの向き、長さ、太さ、色などを見つめ、「なぜひび割れが起きるのか、あれこれ考えてしまう。職業病ですね」。そう話すのは、ゼネコン大手・大成建設の技術センターで働く大脇英司さん(57)だ。

 入社して33年、コンクリート畑を一貫して歩んできた。コンクリのつくりかたは、粉状のセメントに砂や水を混ぜるのが基本。そこに様々な物質を加えたり除いたりして、いくつもの「変わり種」をつくってきた。開発に携わったコンクリは43種類に及ぶ。

半年しないと固まらないコンクリ

 ダムの底にたまる砂を適度に下流へ流すために壊れやすいコンクリ。橋の基礎などの微修正にも対応できるよう、半年ほどしないと固まらないコンクリ。卵白や貝殻を混ぜるコンクリ。転んでも痛くないコンクリ――。なかには製品化にいたらなかったものもある。

 製品開発だけでなく、原発などから出る低レベル放射性廃棄物を埋める施設のコンクリの耐久性評価を担った経験もある。

 そんなコンクリ一筋の職人が今年2月に発表した「環境配慮型」の新技術が、業界関係者をうならせた。実用化されれば、使われるほど大気中の二酸化炭素(CO2)を減らせるという。どういうことか。

ポイントは「炭酸カルシウム

 コンクリの原料として一般的…

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