天安門事件の追悼集会が中止 開催なら参加者逮捕の危険

香港=奥寺淳
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 1989年の天安門事件の犠牲者を追悼する集会を主催してきた「香港市民支援愛国民主運動連合会」(支連会)は29日、6月4日に予定していた今年の集会の主催を見送ることを明らかにした。警察が新型コロナウイルス感染防止を理由に開催を認めない決定をしており、集会を開けば参加者が逮捕される可能性があった。

 支連会の蔡耀昌スポークスマンは29日午後、記者団に対し、今年の追悼集会はいかなる方式でも政治的、法律的に取り締まられる危険があると指摘。「追悼集会やデモが(警察に)禁止された状況では、集会を組織し、主催することはできない」と語った。支連会のメンバーも当日、会場のビクトリア公園には行かず、個別に追悼するという。

 支連会側と開催について協議してきた警察側の代表も29日、記者団を通じ、市民はいかなる方式でも未許可の集会に参加しないよう呼びかけた。その上で、「未許可の集会の呼びかけやデモへの参加は絶対に容認せず、法に基づいて取り締まる」と警告した。

 追悼集会は2019年まで毎年開かれてきたが、昨年初めてコロナ対策を理由に開催が許可されなかった。昨年はそれでも民主活動家の黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏らが公園でろうそくを手に追悼し、黄氏は今年5月に禁錮10カ月の実刑判決を受けた。(香港=奥寺淳)