水中ドローンでの海の環境調査始まる 米子高専など

杉山匡史
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 山陰両県沖の日本海と美保湾、中海で26日、遠隔操作できる小型無人潜水艇「水中ドローン」を用いるなどした水中の環境調査が始まった。今回が初めての取り組み。継続した実施で、海洋ごみの実態や魚類の環境の変化などの研究、保全活動などに生かす。

 環境調査は遊漁船業を営む大原章さん(60)=鳥取県境港市高松町=が3月に立ち上げた、海を次世代にきれいな姿で引き継ぐための事業の一環。国立米子工業高等専門学校の教員と学生たちが協力している。

 初回は物質工学科の青木薫教授(56)ら教員3人と学生2人が参加した。大原さんのクルーザーに乗船し、灯台と鳥居がある「沖の御前」付近と境水道中央付近、美保湾内の中野港付近を巡って水質などを見るための海水を採取した。

 途中の鳥取県大山町沖で水中ドローンを投入。指導を受けた学生が、画面に映る水深約40メートル付近の様子を見ながら操作の練習をした。5年生の味村光留(ひかる)さん(19)は「初めてだったが分かりやすかった。魚やごみの数、透明度など様々なデータを集めて研究に役立てたい」と意欲を見せた。

 大原さんからは、島根半島沖の日本海で釣り上げられたマダイ(体長70センチ、約6・3キロ)など大小3種類計5匹の魚が学生らへ渡された。消化器などの内容物を取り出して、海洋プラスチックごみなどがないかを調べてもらうためだ。

 学校に戻った教員と学生たちは魚を丁寧にさばいて内臓を取り出し、消化器を手で絞って内容物を取り出すと、たんぱく質を分解する液体に入れた。今後、濾過(ろか)して分析することで内容物が分かるという。魚の身は各自が持ち帰って味わった。

 青木教授によると、今回の調査では、漁具の浮輪や肥料袋、発泡スチロール片などが海に浮かんでいるのを目視で確認したという。

 大原さんは「内容物にごみ類などが入っていないことを願っているのですが」と心配そうに話した。

 海上での調査は毎月1回、続けるという。(杉山匡史)

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