B1千葉、悲願の初優勝へ王手 敗戦からの教訓で隙なし

松本麻美
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 プロバスケットボールB1リーグチャンピオンシップ(CS)は29日、2戦先勝制の決勝の第1戦が横浜アリーナであり、初優勝をめざす千葉ジェッツ(東地区2位)が、4季ぶり2度目の優勝を狙う宇都宮ブレックス(同1位)に85―65で先勝した。第2戦は30日に同アリーナで行われる。

 敗戦にこそ学びがある。千葉ジェッツは琉球ゴールデンキングスに敗れた準決勝第2戦の教訓を、決勝でしっかり生かしてみせた。

 琉球との3連戦は各日リバウンドで上回ったチームが勝った。「その意識はチーム全員にあったと思う」。PG富樫勇樹は言う。この日、一進一退となった前半で相手に許したオフェンスリバウンドはわずか1本。逆に千葉は8本奪い、シュートの確率が上がらない時間帯をしのいだ。

 ゴール下を担うPFギャビン・エドワーズは「相手がアグレッシブに来ることは分かっていた」。1度のジャンプでは取り切れないボールも、2度3度と跳び続けて確保。ガード陣も飛び込み、わずかでもつなぎあって空中での争奪戦を制した。大野篤史監督は「数字に表れないところで全員がハードワークした結果」。ボールの支配率を上げたことが、後半の攻撃の流れも引き寄せた。

 宇都宮ブレックスが準決勝から中6日だったのに対し、千葉は中4日。疲労を考えれば、琉球との準決勝を2連勝で終えることが理想だった。だが、「きれいに勝ち続けるよりも締まったと思う。疲労以上にチームとして得たものが大きかった」と富樫は振り返る。

 3度目の決勝にして初の優勝へ、あと1勝。一方、準決勝は先勝しながら第2戦を落としている。富樫は「まさに次こそが準決勝の経験をどう修正できたかが試される。積み上げたものを出せるように準備したい」。松本麻美

リード奪われ焦り

 宇都宮ブレックスはチャンピオンシップ(CS)以降、先にリードを奪う形で勝ち上がってきたが、初めて追いかける展開となった。SG遠藤祐亮は「最初に3点シュートを2本連続で決められ、リズムを作らせてしまった」と悔やむ。焦りから攻撃の歯車も狂い、本来の強みである連係はなりを潜め、後半はパスミスもいくつか出た。

 ただ、チームに悲壮感はない。今季から決勝が1戦制から2戦先勝制になり、まだ挽回(ばんかい)の機会があるからだ。4季前の優勝を経験しているPFライアン・ロシターは、「レギュラーシーズンは最高勝率で終えている。もう一度自分たちがどういうチームかを思い出して、自信を持ってプレーしたい」。遠藤も「終わったことは切り替えて、決勝という舞台を楽しみたい」と前を向いた。