聖火リレー 福井でスタート

佐藤常敬、小田健司
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 東京五輪聖火リレーが29日、福井県内で始まった。初日は高浜町から鯖江市までの9市町で、各ランナーが家族と仲間への感謝や、新型コロナウイルス終息と五輪開催の願いを胸に聖火をつないだ。30日は越前市から再開し、福井市でゴールを迎える。

 北陸3県で唯一、公道で催される聖火リレーは、晴天の下でスタートした。

 出発地点となった福井県高浜町の若狭高浜海釣り公園では、高浜中学吹奏楽部が演奏で会場を盛り上げた。部長の3年安田心晴さんは「演奏で会場の雰囲気が明るくなったと感じた」と笑顔をみせた。出発式で野瀬豊町長はコロナ禍の不自由に触れ、「今日は前向きな気持ちで走者にエールを送りたい」と述べた。

 五輪に2度出場し、県内の第1走者に選ばれた若狭町出身の元バレーボール男子日本代表、荻野正二さん(51)が、滋賀県から届いた聖火をトーチに受け取って一歩を踏み出すと、大きな拍手に包まれた。応援に手を振りながら走り、笑顔で次のランナーに聖火をつないだ荻野さんは「五輪は特別な大会。安全な大会として催し、選手に頑張ってほしい」と願っていた。

 どの区間にも大勢の県民が繰り出し、聖火を見送った。聖火ランナーにふさわしい名前の中学生、五輪(いつわ)叶さん(14)は地元の小浜市内を走り、「誇らしい思いで走ることができ、人生の良い思い出になりました」と話した。地元の若狭町内を走った敦賀高校1年の森川芽衣さん(15)は陸上部員。「私も競技を続けて将来はオリンピック選手になりたい」と喜んでいた。

 初日の到着地点は鯖江市の西山公園。午後7時20分すぎ、最終ランナーを務めた坂井市出身で俳優の高橋愛さん(34)が式典会場に姿を現すと、大きな拍手がわき起こった。高橋さんは「トーチの重みを感じながら走りました。無事につなぐことができて感無量です」と述べた。(佐藤常敬、小田健司)