LGBT「差別なくすための法律を」 自民本部前でデモ

塩入彩
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 LGBTなどの性的少数者をめぐる「理解増進」法案について、自民党幹部が今国会での提出を断念する意向を示したことを受け、東京・永田町の自民党本部前で30日、抗議のデモが行われた。時折雨が降るなか、参加者は「性的指向や性自認に基づく差別のない社会を」と訴えた。

 デモは、当事者や支援者団体の有志らが企画し、午後6時過ぎから始まった。「LGBT差別をなくす法律を」「差別発言に抗議します」などと書かれたプラカードを持った人らが100人以上集まり、次々と抗議の声を上げた。24時間にわたって座り込みで抗議するとしている。

 ゲイの当事者で、性的少数者に関連する政策情報を発信する一般社団法人fair代表理事の松岡宗嗣さん(26)は「この国での性的マイノリティーが置かれている状況はあまりにひどい。どんな人でも差別を受けず、自分らしく生きていくにはまず法律が必要だ」と指摘。東京レインボープライドの共同代表理事で、トランスジェンダーの杉山文野さん(39)は特にトランスジェンダー女性への差別が深刻な現状に触れ、「どうか今国会で命を守る法律をつくってほしい」と訴えた。

 法案は今国会での成立を目指して与野党で協議を進め、法律の目的と基本理念に「性的指向及び性自認を理由とする差別は許されない」などの文言を加えることで修正合意した。だが、自民党保守派の反発は強く、自民党総務会は28日に法案の了承を見送り、佐藤勉総務会長は会期内での成立は「不可能」との見解を示した。

 一方、野党側と調整してきた同党の稲田朋美防衛相ツイッターで「私はまだ諦めていない。国会はまだ、2週間以上ある」と強調。野党からも成立を求める声が上がっている。(塩入彩)