クラブを3本減らし足取り軽々 ゴルフ日本ツアー初V

辻健治
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 (岡山・JFE瀬戸内海GC 7349ヤード=パー72)

 男子ゴルフのミズノオープンは30日、最終ラウンドがあり、首位で出たジュビック・パグンサン(フィリピン)が6バーディー、2ボギーの68で回り、通算17アンダーとし日本ツアー初優勝を果たした。3打差の2位に永野竜太郎。池田勇太は5位、石川遼は14位だった。大会は27日が悪天候で中止され、3日間の54ホールに短縮された。賞金ランキングへの加算額は75%。パグンサンと永野は、7月にある全英オープンの出場権を獲得した。

 パグンサンの足取りは3日間、ずっと軽かった。そして、バッグも。

 クラブは14本まで使えるが、母国フィリピンではクラブを減らすことも多かったという。今大会も11本しか持たなかった。3番や4番などアイアンを4本抜き、ロフト角19度のユーティリティーで代用した。新型コロナの影響でハウスキャディーも使えず、自らバッグを担いで回った43歳は笑った。

 「担ぐのが楽になるから。年を取ってきたので軽くしたい」

 多くの選手が強い海風に苦しんだが、強風のコースが多い母国でのプレー経験が生きた。2位に3打差をつけて迎えた最終日は、序盤3ホールでボギーが二つ。4番でパーセーブし、手堅くプレーすることに切り替えた。

 派手さはない。低弾道の力強い打球が持ち味で、微妙な距離の打ち分けも得意。16番パー3(200ヤード)で、クラブを減らした真骨頂を見せた。7番アイアンで強めにたたき、ピン奥2メートルに落としてバーディー。勝負を決めた。

 日本ツアーに本格的に参戦したのは2012年から。これまで2位で終わったのが7度と勝利をつかみきれずにいた。「毎年勝ちたいという気持ちでいた。やっと解放された」

 コロナ禍で往来が制約され、マニラで暮らす家族とはしばらく会えそうにない。初優勝の喜びを分かち合える日が来るまで「安全でいてほしい」と願いつつ、父はアジアの東端で戦い続ける。(辻健治)