ベンチャーの6割が東京に集中 関西、資金調達が課題
生田大介
ベンチャーやスタートアップと呼ばれる新興企業は、東京を拠点にしているところが多い。関西でなかなか増えてこなかった理由には、企業を支援する投資家の存在がありそうだ。
ベンチャーやスタートアップに明確な定義はないが、新規事業で成長をめざしている設立間もない企業が想定される。国内の調査会社によると、未上場のベンチャーは昨夏時点で全国に約1万6千社あり、そのうち東京都に本社を置く企業が約1万社を占める。大阪府は約1千社、京都府と兵庫県はそれぞれ300社前後にとどまるという。
東京に集中しているのは、ベンチャーに出資する投資家「ベンチャーキャピタル」なども圧倒的に多いことが一因とされる。調査会社INITIAL(イニシャル)(東京)によると、昨年外部から資金を調達したベンチャーは、東京都が1146社。総額は3857億円で全国の84%を占めた。大阪府は64社で都道府県別で2位だが、総額は97億円と全国の2%に過ぎない。
ベンチャーを支援するNPO…