大坂なおみ、全仏の棄権表明 「邪魔になりたくない」

ロンドン=遠田寛生
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 テニスの4大大会第2戦、全仏オープンで記者会見を拒否し罰金処分を受けていた大坂なおみ日清食品)が31日、大会を棄権する意向を表明した。自身のツイッターに「この状況は私がイメージしたものでも、意図したものでもない。大会や他の選手、私自身の健康を考えると、私が大会を棄権することがベストだと思う。そうすることで、みんながパリで開かれているテニスの大会に集中できる」と書き込んだ。

 棄権する理由について「私は邪魔になりたくなかった。(記者会見拒否の公表が)理想的なタイミングでなかったことは受け止めるし、もっとメッセージも明確にすべきだった」と説明した。

 また4大大会初優勝を果たした2018年の全米オープン後からうつ病になり、その後も精神的に苦しんでいるとしている。

 自身を「内向的」と表現し、記者会見ではいつも最高の答えを返さなくてはならないと、緊張やストレスを感じていたという。全仏には文書で謝罪し、大会後に話し合いを持つことを提案していたとも明かした。

 大坂は27日に自身のツイッターで大会中は記者会見に応じない意向を表明。「アスリートの心の健康状態が無視されていると感じていた」などとコメントしていた。

 30日に行われた女子シングルス1回戦では世界63位のパトリシア・ティグ(ルーマニア)に6―4、7―6で勝利。試合後はコート上のインタビューに応じたものの、宣言していた通り、会見には現れなかった。

 テニスの4大大会(全豪、全仏、ウィンブルドン、全米)主催者は試合後に共同声明を発表し、大坂の行動を「違反行為」と認定。全仏側から大坂に1万5千ドル(約165万円)の罰金を科し、繰り返し拒み続けた場合は大会からの失格処分に加え、さらなる罰金や4大大会への出場停止の可能性を通達していた。

 大坂の意向を受け、フランステニス協会は31日に声明を発表。ジル・モレットン会長名で「何よりもまず、残念で悲しく思う。ナオミが大会から棄権するというこの結果は不幸だ。彼女の最善かつ早い回復を祈っている。そして、来年の大会でナオミを迎えることを心待ちにしている」とコメントした。(ロンドン=遠田寛生)