加速するDX、何のため 民主主義の仕組みも変えるかも

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聞き手・高久潤 聞き手 シニアエディター・尾沢智史

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 菅政権のDX(デジタル化による改革)が加速している。9月にはデジタル庁も発足する。効率化に期待がかかる半面、個人データの取り扱いには懸念も残る。その意義は何なのか。

行政のDX遅れ、コロナ禍があぶり出した 京都大学教授・曽我部真裕さん

 コロナ禍は、行政サービスのDX(デジタル化による改革)の遅れを浮き彫りにしました。感染防止対策では、保健所が個人データを十分に利活用できる体制が整っておらず、職員に過重な負担がかかっています。感染者数や感染状況などもリアルタイムにデータが把握できず、十分な対策が取れませんでした。

 昨春の一律10万円の現金給付や、飲食店などへの持続化給付金も同じです。行政がすでに保有する個人や店舗のデータを活用できていれば、もっとスムーズに対応できたはずです。

 民間ではDXが進み、行動履歴までもがデジタル技術で個人データとして記録され、やり取りされています。

 なぜ行政のDXだけがこんなに遅れたのか。理由は、個人データの「利活用」よりも「保護」に長らく重きが置かれてきた歴史にあります。

国ではなく都市が主導する形で進むDXを見てきたという「リ・パブリック」共同代表の市川文子さんや、「企業も会社のかたちを変えていくことが求められる」と話す経営共創基盤グループ会長の冨山和彦さんが、記事後半では登場します。

 プライバシーという権利は日…

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