長崎で原爆犠牲者名記す「筆耕」開始 今年は3400人

米田悠一郎
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 長崎の原爆犠牲者らを死没者名簿に記す「筆耕」が1日、長崎市で始まった。昨年8月から今年7月に亡くなったり、名前が判明したりした約3400人が加わる予定で、8月9日の平和祈念式典で納められる。

 同市の書道講師で被爆2世の森田孝子さん(73)が2002年から筆を執る。1日朝、緊張した面持ちで机に広げた和紙に1人目の年齢を書き込んだ。原爆が投下された8月9日に亡くなり、75年余りを経てようやく身元がわかった人だ。森田さんは「悔しい思いをしたと思う。生きた証しに心をめぐらせながら続けたい」と話した。

 名簿に記されている原爆死没者は、昨年8月時点で18万6057人。筆耕は森田さん1人の手で、7月下旬まで続けられる予定だ。(米田悠一郎)