ミャンマーのクーデター、少数民族にも影 札幌から支援

斎藤徹
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 タイ北西部の国境地帯の村で暮らすミャンマーの少数民族への支援を、札幌市を拠点に活動する団体が呼びかけている。ミャンマーで国軍が権力を握ったクーデターが発生してから4カ月。長期化する避難生活で、住居や食料の不足が深刻化しているという。

 支援を呼びかけているのは、札幌市の一般社団法人「ザ・グローブ」。2017年に発足し、途上国の産品を適正価格で買うフェアトレード(FT)活動を展開している。18年にあったFTの国際イベントでカレン族が作るコーヒー豆や手芸品を知り、日本に輸入するなどして交流・支援を続けてきた。

 国境地帯にある村は、ミャンマーで多数派のビルマ族が中心の中央政府と、自治拡大などを求める反政府組織との間で戦闘が激化した1984年に難民キャンプとしてできた。以来現在まで、カレン族ら少数民族が、学校などの公共施設を備えたコミュニティーを形成してきた。

 その村ではクーデター発生の2月以降、異変が生じているという。「ザ・グローブ」と交流がある現地支援団体によると、国軍の弾圧から逃れた多くの市民が村に身を寄せている。すでにカレン族を含む数万人の市民が避難しているといい、村では家や食料の不足が深刻化。5月からは雨期となり、屋根のない場所でずぶぬれになり、体調を崩す避難民も増えているという。

 「ザ・グローブ」代表理事で北星学園大非常勤講師の石丸オリエさん(50)は「避難民が増えて住居や食料事情が劣悪になっている。避難の長期化でもっと悪化するおそれがある」と話す。

 石丸さんたちは、こうした状況を少しでも改善しようと、現地の状況を写真などで解説する企画展や、カレン族の女性たちが作った手芸品の販売などを検討している。しかしコロナ禍で企画展を開くのは難しそうだという。

 石丸さんは「ミャンマーで国軍と反政府組織の間で内戦状態になれば、一般市民の犠牲者がさらに増え、避難民も増える。国際社会が関心を持ち続け、最悪の事態にならないようにしなければ」と話す。「ザ・グローブ」の連絡先はメール(fair1trade2@gmail.comメールする)へ。(斎藤徹)