「政治とカネ」菅政権にまた打撃 衆院選への影響を懸念

有料会員記事

野平悠一、山下龍一、横山翼
[PR]

 自民党の「政治とカネ」の問題が再び菅政権を直撃した。前経済産業相の菅原一秀衆院議員が1日、地元で香典や現金を渡したとされる問題を受けて議員辞職願を提出。衆院議員の任期満了が10月に迫り、与党内からは総選挙への影響を懸念する声があがっている。

 菅原氏は同日夜、「ご報告」と題し、「政治活動において公職選挙法に触れる部分があった。当局への説明を終え、けじめとして辞職する決意をした」とのコメントを発表した。ただ、国会などへは姿を見せず、記者会見も開かなかった。閣僚経験者の一人は「俺の選挙にも影響がある。困ったもんだ」と憤りを隠さなかった。

 自民党では、安倍、菅両政権下で「政治とカネ」をめぐる問題が相次いでいる。今年1月には、鶏卵大手の前代表から賄賂を受け取ったとして吉川貴盛農水相収賄罪在宅起訴。また、2019年参院選をめぐる巨額買収事件で、元参院議員の河井案里氏が2月に有罪判決が確定し、当選無効。夫の克行元法相も4月に議員辞職し、公判が続いている。議員辞職に至った事例はこの半年で菅原氏で4人目となった。

 吉川、河井両氏の議員辞職や当選無効などに伴う4月の衆参3選挙で、自民党は勝利を見込んでいた参院広島選挙区再選挙でも敗北し、「全敗」を喫したばかり。党幹部は「広島は特殊事情だった」として、ほかの選挙と切り分けようとするが、「政治とカネ」が党の想定を上回る逆風をもたらしただけに、菅原氏の問題を受け、党内では懸念の声が強まっている。

 自民党と連立を組む公明党山口那津男代表は1日の記者会見で、「有権者に厳しい目で見られるということをしっかり受け止めて対応する必要がある。過去も大きな選挙が政治家の言動によって影響し合うことがあった」と危機感をあらわにした。

 一方、野党側からは自民党で相次ぐ不祥事に批判の声があがった。

 立憲民主党福山哲郎幹事長は記者会見で、「前代未聞だ。こういったことが続けざまに起こっていることについて自民党に猛省を促す」と述べた。また、立憲の安住淳国会対策委員長も、「菅原さんも河井夫婦も国会では責任があるにもかかわらず説明責任を果たしてない」と指摘。「自民党の長期政権のおごりの中で人心がうんでいるとしか思えない」と批判した。(野平悠一、山下龍一、横山翼)

菅原前経産相が報道機関に送った書面の全文

 菅原氏が「ご報告」と題して報道機関に送った書面の全文は以下の通り。

     ◇

 ご報告

 国民の皆様、地元練馬の皆様…

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。