中日・柳がチーム初完封 観客を2度落胆させた場面とは

山田佳毅
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(1日、プロ野球=中日ドラゴンズ1―0千葉ロッテマリーンズ)

 自身2度目の完封勝利を成し遂げた中日の柳裕也が6千人あまりの観客に小さなため息をつかせた瞬間があった。2度。

 1度目は四回2死。そこまで一人の走者も出さなかったが、中村奨吾への変化球が外れ、四球で初めて走者を出した時だ。

 2度目は六回。1死から代打加藤翔平の打球が左翼へ飛んだ時。左翼手の福田永将が懸命に手を伸ばしたが、わずかに球が先に落ちた。これが打たれた初安打だった。

 つまり、観客が落胆したのは、完全試合無安打無得点試合がなくなった瞬間だけだった。

 「今日はブルペンから手応えがあった」と柳。手応えとは「自分の球を操る感覚」。2度以外、観客からため息はもれず、歓喜の拍手しか上がらない。107球で被安打1、8奪三振。二塁を踏ませなかった。

 52試合目にして、チームの完投一番乗り。3年ぶりの完封勝利に、本人は「3年もしていなかったんですね」。むしろ反省した。

 与田剛監督は先発投手の柳と小笠原慎之介に対して、好投してもあまり褒めない。「シーズンが終わるまで、徹底して厳しい目で見る」と言う。言葉の奥には期待がある。昨年の成績(柳6勝7敗、小笠原1勝3敗)に大いに不満を持つ。

 その与田監督が「あまり褒めてこなかったけど」と認めつつ、この試合を「柳に尽きるね」と短く褒めた。

 5連勝とチームを引っ張る右腕。次は、左腕の小笠原がマウンドに立つ。(山田佳毅)