アラブ諸国、イスラエルとの関係に苦慮 ガザ衝突で

有料会員記事ガザ情勢

ドバイ=伊藤喜之
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 大規模な戦闘へと進んだイスラエルパレスチナの衝突は、イスラエルと関係正常化を進めてきたアラブ諸国に冷や水を浴びせる事態となった。米国のトランプ前政権の仲介で国交を開いたアラブ首長国連邦(UAE)などは対応に苦慮している。

 「イスラエル占領政府に圧力をかけるため、あらゆる努力を続ける」

 イスラエルパレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスが停戦した21日夜、サウジアラビアのサルマン国王はパレスチナ自治政府のアッバス議長との電話協議でパレスチナとの連帯を改めて訴えた。

国交正常化、振り出しに

 サウジは2002年、イスラエルとの国交正常化にはパレスチナ国家の承認が必要だとする「アラブ和平イニシアチブ」を主導した。昨夏、当時のトランプ米大統領の仲介で、UAEやバーレーン、スーダンなどが相次いで正常化した際にサウジが同調しなかったのは、サルマン国王の強い意向が働いたからだとされる。

 一方、サウジで強い権力を握るムハンマド皇太子は正常化に前向きとされる。サウジ政府は今年1月、国内であった自動車レース「ダカールラリー」に出場するイスラエル人選手に特別にビザを発給し、出場を認めた。ファイサル外相は4月の米CNNのインタビューで、パレスチナ問題の解決が条件だと前置きしながら「(イスラエルとの国交正常化は)膨大な利益を生む」と期待感を口にするほどだった。

 それだけに今回の衝突で、状況は振り出しに戻った感が否めない。

企業進出、観光イベントにも影響

 すでにイスラエルと国交を開…

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