福島の小学校いじめ、一転「重大事態」 市教委判断覆る

荒海謙一
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 福島市の小学校でいじめを受けた男子児童(当時)が不登校になり、自殺を図ろうとした問題で、市の第三者委員会は、いじめ防止対策推進法の「重大事態」とみて、調査を進めていることが関係者の話で分かった。市教育委員会は当初、重大事態ではないと判断し、保護者が求めた第三者委員会の設置にも応じなかった。

 児童は5年生だった2018年から同級生に無視されたり、悪口を言われたりするいじめを受け、6年生から不登校になり、自殺未遂も起こした。

 関係者によると、第三者委は児童の心身の苦痛は明らかで、死にたいと考えるほど苦しみ、精神性の疾患が発症した重大被害と認定。学校側が「家事都合」による欠席とした期間も含め、不登校は重大事態の目安になる30日間を超えているとした。

 市教委は保護者からの相談を受け、昨年春に内部調査を実施。いじめの存在は認めたものの、「重大事態ではない」とした。保護者は調査結果に納得できない部分があるとして、事実関係を解明するため、市教委に第三者委設置を求めたが、受け入れられなかった。

 しかし、児童は昨年8月にも自殺を図り、市教委は一転して「問題解決のための解明が重要」として第三者委を設置。第三委は12月の初会合以来、継続して調査を進めており、市教委の当初の判断などについても検証するとみられる。市教委は「独立性などの観点から第三者委の調査内容は承知していない」という。(荒海謙一)