第2回台湾危機が「日本有事」に? 自衛隊、その時どう動く

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編集委員=佐藤武嗣、土居貴輝、ワシントン=園田耕司

拡大する写真・図版デザイン・米澤章憲

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 4月16日の日米首脳会談の共同声明では「台湾海峡の平和と安定の重要性」と、52年ぶりに「台湾」が明記された。外務省幹部は「台湾海峡有事の際は、日米が積極的に連携することを確認したものだ」と語る。

連載「台湾海峡『危機』のシナリオ」(全7回)

米国と中国の対立が先鋭化し、中国が圧力を強める台湾をめぐる日米中などの動きや思惑を描く連載です。台湾有事があれば、日本も対岸の火事とは言えません。連載2回目では自衛隊の動き、米軍との連携はどうなっているのかなどを取り上げます。

 現在、台湾有事で日米がどう連携するかを定めた「共同作戦計画」は策定されておらず、今後計画策定に着手する可能性がある。

 河野克俊・前統合幕僚長は5月12日、日本記者クラブでの会見で「台湾有事になれば、(日本最西端の)与那国島と台湾と(の距離)は110キロ。南西諸島も一つの戦域になるのは軍事的には常識で、日本の安全保障に直結する」と指摘した。

拡大する写真・図版日米首脳会談当日、岸信夫防衛相は訪問先の与那国島から台湾を望み、「曇りのため台湾は見えず」とツイッターに投稿。後に、台湾外交部が謝意をリツイートした=岸防衛相のツイッターから

 中国が武力による台湾本島への侵攻を試みれば、米海軍横須賀基地(神奈川)や米空軍嘉手納基地(沖縄)から空母や戦闘機が出撃して、侵攻阻止にあたるとみられる。中国は高性能な弾道・巡航ミサイルで日本全土を射程に収めており、在日米軍への攻撃に踏み切る可能性も否定できない。

 防衛省幹部は「本格的な武力衝突に発展する蓋然(がいぜん)性が高くなくても、防衛は最悪のシナリオに備える必要がある」と語る。「日本への武力攻撃が発生した事態」(武力攻撃事態)と政府が認定すれば、首相が「防衛出動」を命じて中国に反撃することになる。

記事後半では、台湾海峡で危機が起きた際の日米の連携、特に自衛隊がどのように対処するのかに焦点を当てています。日本も「戦場」になりかねない台湾有事で、自衛隊が既に実施している実任務さながらの訓練にも触れています。佐藤編集委員による今後を見通す解説も合わせてどうぞ。

 一方、15年に安全保障法制

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