第4回皇女の和歌を漫画で 「あの位置に夕日は…」読者の指摘

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――君待つとわが恋ひをればわが屋戸(やど)の すだれ動かし秋の風吹く

(あなたを恋しく待っていると、私の家のすだれを動かして秋の風が入ってくる)

 額田王(ぬかたのおおきみ)が天智天皇を思って詠んだ歌を、声楽家・福知幸(ふくちゆき、54)がオリジナルの節で歌い上げる。高速船の大きな窓越しに、比叡の山々から湖面へと下りてくる街並みが見える。「湖岸のマンションの向こう側が、近江大津宮があった場所です。昔は琵琶湖がもっと広くて、宮跡も湖岸に近かった。発掘は進んできましたが、一帯が住宅地なので、全容が明らかになるのは100年後ぐらいかもしれません」。講師の大沼芳幸(66)が発掘現場の写真を映して説明する。

 琵琶湖汽船が4月24日、初めて取り組んだ万葉集クルーズ。大津港から出港し、逢坂(おうさか)の関や唐崎(からさき)、田上山(たなかみやま)など万葉故地を湖上から眺め、朗唱と解説を楽しむ。近江は天智天皇の都があったことに加え、畿内と東国や北陸とをつなぐ地でもあり、琵琶湖を航行する歌など、100首を超える万葉歌が残っている。大津市の永田悦子(80)は「行ったことのある場所でも、違う形でたどれてよかった。高校時代に万葉集を教えてくれた先生を思い出します」。ランチはカモ肉やタイ、フキなど、万葉集に登場する食材を現代風に味付けした特製弁当だ。

 大沼は滋賀県教委で博物館運…

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