五輪の論戦繰り広げられる 都議会代表質問

新型コロナウイルス東京都議選2021

軽部理人、釆沢嘉高 池上桃子
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 東京都議会代表質問が2日開かれ、東京オリンピック(五輪)・パラリンピックについて論戦が繰り広げられた。新型コロナウイルスの感染が収まらず、大会のあり方が争点の一つとなる都議選告示も25日に迫る。議論は、各会派が主張をアピールする形となった。

 「海外からの関係者を極限まで絞った形での無観客開催や再延期など、あらゆる可能性を想定するべきだが知事の見解をうかがう」

 代表質問の先陣を切った最大会派「都民ファーストの会」の荒木千陽都議は、そう小池百合子知事に尋ねた。質問した48問のうち、オリパラ関連に触れたのは3問。だが、知事は「安全安心な大会の開催に向け、着実に準備を進める」と述べるにとどめた。

 荒木氏は、2013年に国際オリンピック委員会(IOC)と開催都市契約を結んだ猪瀬直樹知事(当時)の責任にも言及。地震など災害が多発するにもかかわらず、契約上は想定されるリスクの多くが都の負担になっていることを指摘し、「都の利益を守る規定が含まれていない契約の締結が妥当だったのかは大いに疑問で、当時の政治や行政の責任も問われるべきだ」と訴えた。

 政権与党の自民党公明党は、オリパラを推進する立場だ。自民の秋田一郎都議は「地域医療と両立した大会時の医療、検査体制確立にどのように取り組むのか」、公明の高倉良生都議は「安全な開催に向けた道筋を数値を含め明確に示すべきだ」と尋ねた。

 これに対し、知事は来日する大会関係者について、都としての考えや意見を主張した結果、7万8千人に半減したと説明した。ただ、医療体制には「地域の医療への影響が出ないよう丁寧に調整していく」と具体策に触れなかった。

 共産党立憲民主党は、大会の「中止」や「延期」を強く求めた。

 共産の曽根肇都議は「都民の命を守るために開催は中止を決断するべきで、コロナ対策に集中するべきだ」と主張。大会時に全国の子どもたちに割り当てられる「学校連携観戦チケット」の取りやめを求めたほか、世論の多数が「延期・中止」を求めていることを指摘した。しかし、知事は「安全安心な大会の開催に向け、着実に準備を進めていく」と答え、その後の答弁を引き取った都幹部も同様の説明を繰り返した。

 立憲の中村洋都議は、冒頭からオリパラについて質問。「感染拡大の懸念を払拭(ふっしょく)しない限り、大会は延期か中止するしかない」と主張したが、知事は五輪関連の質問には答えなかった。(軽部理人、釆沢嘉高)

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 新型コロナウイルスワクチンの接種会場について、東京都は2日の都議会代表質問で、警視庁消防庁職員としていた接種対象者を拡充し、消防団員、獣医師のほか、医業類似行為に従事する柔道整復師、鍼灸(しんきゅう)師を対象に加えることを明らかにした。

 都が独自に設ける接種会場は築地市場跡地(中央区)で、30日まで1日5千回を目標に接種を行う。跡地が車両基地として活用される7月以降は、代々木公園のライブサイト会場に移転させる。接種は、都立・公社病院の医師や、看護師、歯科医師が担う。

 また、小池百合子知事は代表質問で、同性パートナーシップ制度について他の自治体での導入例を調査して制度を検討すると表明した。「社会情勢は大きく変化しており、国民の理解は広がっている」と指摘。都民や当事者の意見を聞く機会を設け、導入に向けて検討するとした。(池上桃子)

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