青森ねぶた2年連続中止 感染収まらず「リスク高すぎ」

新型コロナウイルス

林義則
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 東北の三大祭りにも数えられる「青森ねぶた祭」が、昨年に続き今夏も中止されることになった。実行委員会は新型コロナウイルス感染防止策を強化して開催の準備を進めていたが、新規感染が高止まりする県内外の状況で「ねぶた運行はリスクが高すぎる」と判断した。大型ねぶたの制作を続けるかどうかは各団体の判断にゆだねられるが、ねぶた師は2年ぶりのねぶた完成に意欲を燃やしている。

 祭りを主催する青森観光コンベンション協会と青森市、青森商工会議所の主要3団体の代表が2日、今夏の運行を中止することで一致した。18日の実行委で正式に決定する。2日の記者会見で、奈良秀則実行委員長は、中止の理由を「国内のワクチン接種が進んでいない。1年前より感染が広がり、収まりがついた状況ではない」と説明した。

 実行委は今夏の開催に向け「感染拡大の防止対策が一丁目一番地。何としても2年連続で休むわけにはいかない」として、コロナ対策の強化を相次いで打ち出していた。ねぶたの運行方法を周回コース上の一斉スタート方式から順次スタート方式に変更して渋滞を避け、一般のハネト受け入れを取りやめる方針も決め、参加16団体はすでに大型ねぶたの作成に取りかかっていた。

 しかし今春以降、青森市などではクラスターの発生が続くなど県内の新規感染が収まらず、入院患者の増加で県内医療体制のひっぱくを懸念した県は5月31日、県内行事の主催者に「万全の感染防止対策がとれない場合、中止を含めて検討を」と求めた。奈良委員長とともに会見した青森市の小野寺晃彦市長は、県から「当面のイベント開催を避けるか、万全の対策をという強い命があり、見送らざるを得ない。楽しみにしていた市民、県民に申し訳ない」と話した。

 一方、奈良委員長は、県が夏に向けて改定予定の感染防止のガイドラインが「相当高いハードルになる。対応するマンパワー、財源的にも厳しい」との見方を示し、「ねぶたをやりきって観光を復興したいとの思いがあった。断腸の思い」と吐露した。

 制作中のねぶたについて「途中でやめるのはつらい。どこかでお披露目したい」と話し、ガイドライン改定を受けた代替イベント開催への道を模索する方針を示した。

 事務局によると、すでに2万9千席の予約があった観覧席の料金は、中止の正式決定後に払い戻す。(林義則)

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