「職人」が快復、攻守で本領 コロナ禍のカープ連敗脱出

辻健治
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 「職人」の快復で、赤ヘル軍団は息を吹き返した。新型コロナウイルスクラスター発生で苦境続きの広島カープが、4月9日以来の零封勝ちで連敗を脱出。攻守でチームを引っ張ったのは菊池涼介だ。

 コロナ感染で離脱し、この日1軍に復帰したばかり。「1番・二塁」で先発、まずは病み上がりを感じさせない好守を連発した。二回は体勢を崩しながらも難しいゴロをさばくと、三回には背走で追った飛球を捕り逃さなかった。

 バットを持てばセ・リーグの首位打者。流れを引き寄せたのは六回だ。無死二塁で意表を突くバントが一塁内野安打となり、好機を広げる。2死となってから4番西川龍馬の2点適時二塁打で先制の本塁を踏んだ。西川も感染こそなかったが、球団独自の判断で戦列から一時離れた。「みんなで作ったチャンスだったので、流れに乗って打てた」

 5月17日、菊池涼に39・8度の発熱症状が出たのを機にチーム内でのコロナ感染が判明した。選手9人を含む計12人が陽性となり、5試合が延期に。鈴木誠也ら主力を欠いて若手主体での戦いを強いられ、交流戦は前日までの5試合で1勝するのがやっとだった。

 この日、陽性判定を受けた選手全員の隔離期間が終わり、再起の見通しが立った。「しんどいですよ」。試合後、菊池涼は本音を漏らしたうえで、「迷惑はかけられない。自分がやれることをやっていくしかない」と巻き返しを誓った。(辻健治)