大坂なおみ棄権、海外で一斉報道 発信力の大きさ指摘も

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 女子テニスの大坂なおみ選手(日清食品)が、全仏オープンでの記者会見を拒否して罰金処分を受け、棄権したことについて、各国の主要メディアが一斉に報じた。アスリートの精神的なプレッシャーに理解を示す論調がある一方で、大坂選手の説明不足や主催者側の対応のまずさへの指摘が上がった。波紋が広がった背景には、大坂選手の発信力の大きさがあるとの見方も多い。

 米ワシントン・ポストは1日、「アスリートは人間であって、サイボーグではない」と題した論説で、大坂選手が精神状態の不調を理由に棄権したことを擁護する姿勢を示した。大坂選手を「テニス界で最も説得力を持つ人物のひとり」としたうえで、「すぐれたアスリートがメディアとのやりとりによって最高の大会から撤退させられるべきではない」と訴えた。

 ニューヨーク・タイムズは論説で、大坂選手の発信力の大きさに注目した。大坂選手が昨年の全米オープンで黒人犠牲者の名前が入ったマスクを着け、人種差別反対の意思を示したことを紹介しつつ、「意図的かどうかにかかわらず、アスリートが力を持つ広範な変化の動きの最先端に立っている」とした。

 開催国フランスルモンド紙も、大坂選手に対する注目度の高さに言及した。大坂選手がツイッターに投稿したメッセージを詳細に紹介したうえで、会見を拒んだことが大きな反響を呼んだのは、「大坂が単なる一選手ではなく、女子テニス界が探し求めているスターだったからだ」と経緯を説明。「黒人の命も大切だ」という運動を支持して以来、「より多くの注目を集めてきた」ことにも触れ、大きなプレッシャーがあったと推し量った。

 英BBCは、大坂選手の棄権で様々な問題が浮かび上がったとし、主催者、選手、報道機関それぞれについて問題点を並べた。

 主催者側が大会からの失格や、4大大会の出場停止の可能性にまで踏み込んだことに対しては、一部から批判があると伝えた。元選手のローラ・ロブソンさんの「彼らがここまで事態を大きくしなければ、状況は変わったかもしれない」とのコメントも載せた。

 大坂選手の振る舞いにも疑問を投げかけている。会見拒否に動いた行動は「多くの人を驚かせた」とした。その後の対応にも問題があったとし、元選手のナオミ・カバディさんの「SNSだけで発信して一方的に主催側から選択肢を取り上げるのではなくて、もし彼女がプロらしくきちんと問題を提起していれば、少なくとも改善に向けた議論があったと思う」とのコメントを紹介した。

 報道機関については、「スポーツの一部としてメディアと選手の関わり方は今後も不可欠な部分として残るべきだ」と主張しつつ、大坂選手の痛ましいエピソードを受け、関係者全員の意識改善の必要性を訴えている。

 英タイムズは大坂選手の説明…

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