国内和解へ、新政権の課題は ネタニヤフ首相辞任濃厚

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エルサレム=清宮涼 聞き手・清宮涼 聞き手・荒ちひろ
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 イスラエルで国内最長となる通算15年にわたって政権を維持してきたネタニヤフ首相が、ついに退陣に追い込まれることになった。ここ数年はネタニヤフ氏の汚職疑惑や強硬姿勢への批判が相次ぎ、支持基盤だった右派からの反発を招いたことが決定打となった。

 連立政権には、極右政党から、左派政党、アラブ(パレスチナ)系住民を支持基盤とする政党まで参加する異例の展開となった。アラブ系政党がイスラエルの連立政権に参加するのは史上初めてだ。

 連立に合意したのは、中道野党「イエシュ・アティド」(17議席)、極右政党「ヤミナ」(7議席)と「イスラエル我が家」(同)、右派の「新たな希望」(6議席)、中道「青と白」(8議席)、左派の労働党(7議席)と「メレツ」(6議席)、アラブ系「ラーム」(4議席)の8政党。国会(定数120)の過半数の確保に成功したとしている。政策も支持基盤も異なる政党を結集させたのは、「反ネタニヤフ」の旗印ただ一点だ。

 ネタニヤフ首相は2度目に就任した2009年以来政権の座を守り、保守層を中心に根強い支持を集めてきた。だが近年は汚職疑惑がつきまとった。大手通信企業や新聞社に便宜を図った見返りに、好意的な報道を要求したなどの疑惑が浮上。検察は昨年1月、収賄や背任などの罪で正式に起訴した。現職首相が起訴されるのは建国以来初めてだったが、ネタニヤフ氏側は疑惑を否定し、辞任を拒否してきた。政権内での締め付けを強め、左派やメディアなどを批判し、対立の構図を作り上げることで自身の支持を固めようとしてきた。

記事後半では、新政権の見通しやパレスチナとの軍事衝突の背景について、ガイル・タルシル・ヘブライ大上級講師(イスラエル政治)と浜中新吾・龍谷大教授(中東政治論)の見方を紹介します。

 ネタニヤフ氏を支持するかど…

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