リニア着工問題が争点か 静岡知事選告示、2氏が立候補

黒田壮吉
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 静岡県知事選が3日告示され、4選をめざす現職の川勝平太氏(72)と、前参院議員で新顔の岩井茂樹氏(53)=自民推薦=が、いずれも無所属で立候補を届け出た。選挙戦で論戦が交わされるとみられているのが、県が工事着工を認めていないリニア中央新幹線だ。

 リニアについて、川勝氏は、水源の南アルプスのトンネル工事に伴い、大井川の水量が減少する可能性などを指摘し、工事の着工を認めていない。

 昨年7月には、リニアを所管する国土交通省の次官が川勝氏に直接、準備工事の着工を認めるよう提案したが決裂。JR東海が目標としていた2027年開業が事実上困難になっている。

 川勝氏の県政運営をたびたび批判してきた自民党県連が擁立したのが岩井氏。国交省の副大臣を辞めて立候補した。

 ただ、岩井氏も「国交省にいたからといって、リニア推進派ではない。地元住民の理解や協力がない限り、工事は着工できない」と主張。5月にあった公開討論会でも「ルートの変更や工事中止を含め毅然(きぜん)とした対応をとる」と言及し、慎重な姿勢をにじませる。

 一方、JR東海の金子慎社長は5月の記者会見で静岡県知事選について問われ、「知事選に関わることについて、発言は控えたい。一番大切な問題は、大井川の中下流のみなさんの不安を解消するということだ」と答えるにとどめた。ただ、同社の関係者の一人は「結果を注視している」と話している。(黒田壮吉)