ワクチン計画で学んだ4つの教訓 英国「先行」の舞台裏

有料会員記事新型コロナウイルス

ロンドン=金成隆一
[PR]

 英国のハンコック保健相は2日、新型コロナウイルスのワクチン接種計画に携わってきた経験から得られたという「四つの教訓」について演説した。危機対応の立ち上がりが早かったことに加え、公的医療網など自国の強みをいかしたこと、民間も含めて適材適所で人材を登用したことなどを指摘した。

 ハンコック氏が最初に指摘したのは「早期の立ち上がり」。長期的にはワクチンが危機打開につながるとの判断から、国内で最初の感染者が確認される前からワクチンの開発と確保の検討を始めた。最初の対策会議は2020年1月だったという。

 ワクチンを確保しても、国民からの政府やワクチンへの信頼がなければ接種計画はうまくいかない。信頼を築くため政府は当初からワクチンに副作用が付きものであることや、時に供給量が安定しないことを説明し、答えられない質問には「わからない」と答えるように努めてきたという。ワクチン接種の公平性にも疑念をもたれないよう、「支払い能力ではなくワクチンを必要とする度合い」で順番を決めたと説明した。

 2点目には、「強み」をいかすことを挙げた。英国の強みは公的医療網を張り巡らせた国民保健サービス(NHS)だといい、ハンコック氏は「インフルエンザのワクチン接種を毎年担ってきた経験なしでは、コロナワクチンの早期の接種を実現しえなかった」と強調した。NHSは第2次世界大戦後の「福祉国家」を支えた制度の一つ。英国で最も信頼されている制度の一つで、政権交代を繰り返す中でも生き残ってきた。

 国内にある科学的な知見の蓄積も「強み」に挙げ、「何世紀も築き上げたもので、長年の持続的な判断のたまものだ」と指摘した。

 3点目は「リスクをとる姿勢…

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

新型コロナウイルス最新情報

新型コロナウイルス最新情報

最新ニュースや感染状況、地域別ニュース、予防方法などの生活情報はこちらから。[記事一覧へ]