「体育でマスク」どうするか 学校と保護者が抱える苦悩

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加藤あず佐 阿部朋美 三島あずさ
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 大阪府高槻市の小学5年の男児(当時11)が今年2月、体育の授業で走っている時に倒れて亡くなった。市教委によると、男児はマスクをつけて授業に臨んだとみられるが、死因との因果関係は分かっていない。熱中症のリスクも高まる季節を控え、体育でのマスク着用の指導はどうなっているのか探った。

 高槻市教育委員会や死亡した男児の父親(43)によると、男児は2月18日午前9時ごろ、体育の授業でグラウンドを5分間走っている時に倒れた。救急搬送されたが、昼すぎに心不全で死亡が確認された。男児はマスクをつけて授業に臨んだとみられ、保健室に運ばれた際には、あごにマスクがかかっていた。走っていた最中につけていたかは不明。市教委は「マスクの影響を含め、原因は特定されていない」としている。

 学校側は、「体育の時はマスクを外しても良い」と指導する一方、新型コロナウイルス感染が心配な児童には着用を認めていた。市関係者によると、クラスの約3分の2の児童がマスクをつけて走っていたという。市教委のガイドラインは、マスク着用時には「呼気が激しくなる運動を控える」とも明記するが、市教委は「5分間走はタイムを競うものではなく、呼気が激しくなる運動にはあたらない」としている。

 父親は「走れば呼吸が苦しくなるのは当然だ。周りの人がマスクをしていたら外しにくい中で、着脱の判断を子どもに委ねて良いのか」と疑問を抱く。

マスク着用を求めるクレームも

 男児が5分間走中にマスクを…

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