あの名言、ベンガル語では…「星の王子さま」28言語で

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小林恵士
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 フランス人作家・サン=テグジュペリによる「星の王子さま」。今も世界中で愛される名作が、フランス語、チェコ語、アラビア語など、計28の言語で書き継いだ多言語版の「星の王子さま」として、東京外国語大学出版会から刊行された。4月の刊行後すぐに重版される人気ぶりで、大学の広報担当者は「予想外の売れ行き」と驚いている。

 本のタイトルは、「28言語で読む『星の王子さま』」。1章は英語、2章はドイツ語というように、章ごとに言語をリレーする形で進む。まず、それぞれの言語による原文が記され、発音記号による表記があり、さらに単語ごとに訳をつけた逐語訳と、日本語の直訳が付されている。それぞれの言語ごとに、特徴や系統、歴史などの解説を付け、それぞれの言語を専門とする東京外大の教授陣がチェックした、本格的な一冊だ。

 企画したのは同大で言語学を教える風間伸次郎教授(56)。風間さんは20年ほど前からゼミの授業のテキストに星の王子さまを使ってきた。学生は自分の専攻以外の言語を担当し、言語体系の分析や文法の解説などを発表する。風間さんは「世界の中での各言語の位置づけを俯瞰(ふかん)的に見ることで、視野が開ける」と話す。星の王子さまを選んだ理由については「おそらくですが、聖書以外で最も多く世界の言葉に翻訳されている本だから」と言う。「学生も知っていますし。ハリー・ポッターでも良かったんですけどね」。

有名なキツネのあのセリフは…

 多言語版を作ろうと思い立ったきっかけは、5年前の学園祭だった。授業の成果をパネル展示をしたところ好評。大学に27の専攻語があり、星の王子さまが27章構成だったことから「章ごとに別の言語で翻訳する」というアイデアが浮かんだという。

 当時大学院生だった山田怜央…

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